News

2025.04.15

知財ニュース

Microsoft、パスワード不要のサインインを標準化、パスキー中心へ―サインイン画面を大幅刷新

microsoft 1

Microsoftは、アカウントのサインインをより現代的でシンプル、安全なものにすると発表した。4月末までに、Windows、Xbox、Microsoft 365などに反映される予定だ。

同社は、パスキーなどの新しい認証方法が利用可能になったことを受けて、サインインのユーザーエクスペリエンス(UX)を再設計。これには、Microsoftのデザイン言語「Fluent 2」が活用されている。

まず、認証のデザインとフローの簡素化だ。画面ごとの情報を減らすことで認知負荷を軽減し、認証プロセスを高速化。さらに、一部の手順を整理することで、論理的な流れを改善している。中央に配置されたデザインにより、集中力を維持しながら、気が散ることを軽減。また、レスポンシブデザインで、大型デスクトップモニターからモバイルデバイスまで、あらゆるデバイスでUXを美しく表示する。

microsoft 1

ユーザーから最も要望の多かった機能の一つは、ライト/ダークのテーマ設定のサポートだ。ユーザーは、サインイン画面でライトテーマとダークテーマの両方がサポートされ、ユーザーの設定に基づいて自動的に有効になる。この機能は、まずゲームアプリで導入され、その他のコンシューマー向けアプリでも提供される予定だ。

microsoft 2

サインイン画面のボタンやリンクには一貫した製品ブランドカラーを採用しつつ、Microsoftロゴを前面に表示。さらに、製品ごとに異なることのない、Microsoftならではの背景画像を導入している。このMicrosoft中心のデザインにより、Microsoftアカウントでサインインするすべての場所で視覚的な一貫性が生まれるとしている。

同社は、ここ数年で、アカウントからパスワードを完全に削除する機能や、パスワードの代わりにパスキーによるサインインのサポートなど、いくつかの機能強化を導入してきた。新しいUXでは、パスワードレス、パスキーファーストのエクスペリエンスに最適化されている。

microsoft 3

例えば、アカウントの登録の際に、ユーザーの普段使用しているメールアドレスを登録し、ワンタイムコードで認証する。これが新しいアカウントのデフォルトの認証情報となり、パスワードなしでアカウントを開始することができる。また、アカウントにメールアドレスが紐付けられているため、アカウントの回復や、新しいデバイスで使用する場合でも、すぐに利用が可能だ。

microsoft 4

サインイン後にパスキーの追加が求められる。サインイン時にパスキーを追加しなかった場合でも、アカウント設定からいつでも追加できるとのことだ。パスキーが使用できるようになると、可能な限りパスキーがデフォルトのサインイン選択肢となるようにされている。同社は、パスワードレスを重視しており、パスキーはパスワードよりも安全で、3倍高速だとしている。

microsoft 5

新しいサインイン画面は、2025年3月から4月にかけて段階的に実施される。Webとモバイルアプリにまず適用され、Windowsアプリのサポートはその後に続く。

Xboxユーザーは、2025年2月にA/Bテストを通してサインイン時に新しいデザインが既に導入されている。また、このアップデートは企業、学校向けのMicrosoft Entraアカウントには今のところ影響はしないとのことだ。

ニュースリリースはこちら

Top Image : © Microsoft

広告