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2023.06.21

知財ニュース

ChatGPT APIに新機能、関数呼び出し「Function calling」が追加─LLMの新バージョンや値下げを開始

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OpenAIは米国時間6月13日、GPT-4など大規模言語モデル(LLM)のアップデートを発表した。新たな機能として「Function calling(関数呼び出し)」の提供を開始する。開発者向けの機能で、APIを呼び出すタイミングを検知し、プログラミングに必要な関数を教えてくれる。同社は、GPT の機能をAPIや外部ツールとより確実に接続するための機能として提供するという。

「Function calling」は、ユーザーの入力内容から、関数を呼び出す必要があるかどうかを検出。呼び出す必要性が生じた場合に、JSON(プログラミング言語の1つ)でレスポンスを返す。ユーザーは提示された関数を用いてアプリケーション構築などができる。

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例えば、ChatGPT Pluginsなどを呼び出して質問に答えるチャットボットを作成する場合。クエリ(問い合わせ・要求)に対して以下のような関数を返す。

「Anyaにメールを送って、次の金曜日にコーヒーを飲みたいかどうか確認する」
▶ send_email(to: string, body: string)
「ボストンの天気はどうですか」
▶ get_current_weather(location: string, unit: 'celsius' | 'fahrenheit')

その他、社内システムのAPIを呼び出して優良顧客を検索する、テキストから構造化データを抽出するなどの活用も可能だ。

新機能は、アップデートとなる「GPT-4」と「gpt-3.5-turbo」の最新モデル、「gpt-4-0613」と「gpt-3.5-turbo-0613」に実装される。さらに、gpt-3.5-turboの4倍のコンテキスト長を持つ「gpt-3.5-turbo-16k」の提供も開始。同モデルでは、1回のリクエストで20ページほどのテキストをサポートできるという。

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OpenAIはまた、埋め込みモデル「text-embedding-ada-002」の料金の75%削減や、gpt-3.5-turboの料金を25%引き下げる旨も併せて発表した。

同社は、開発者からのフィードバックはプラットフォームの進化の礎と位置づけており、今後、開発者が新機能や最新機種をどう使用するか楽しみにしているという。

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「Function calling」の詳細

Top Image : © OpenAI

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