Boom Supersonic（ブーム・スーパーソニック）社は、独自開発した世界初の超音速ジェット機｢XB-1｣の初飛行に成功したと現地時間3月22日、発表した。｢XB-1｣は、Boom社の超音速旅客機「Overture」と同様に、効率的な超音速飛行を可能にする最先端技術を活用している。

今回の初飛行に成功した｢XB-1｣は、1947年に「ベルX-1」が最初に音速の壁を突破したのと同じ神聖な空域を飛行したとのこと。カリフォルニア州モハーヴェ空港宇宙港から離陸し、ベルX-1、ノースアメリカンX-15、ロッキードSR-71ブラックバードなど、多くの歴史的な初飛行が行われた空域を飛行した。

機体は、高度7120フィート、最高速度238ノット（273マイル）を安全かつ成功裏に達成するなど、すべてのテスト目標を達成した。飛行中、チームはT-38チェイス機との対気速度チェックや、着陸姿勢（高い迎え角）での機体の安定性評価など、機体の操縦性の初期評価を行った。

コンコルドの退役から20年後、XB-1の初飛行は、民間超音速機の空への帰還を意味し、Boom社の持続可能な超音速旅客機「Overture」に搭乗する主流の超音速旅行の復活への道を開くものであるとしている。

「Overture」は、現在の亜音速旅客機の約2倍であるマッハ1.7の速度で64〜80人の乗客を運ぶ。また、スピード、安全性、持続可能性のために最適化されており、最大100％の持続可能な航空燃料（SAF）で飛行するよう設計されているのだという。

XB-1の初飛行は、アメリカン航空、ユナイテッド航空、日本航空から130件の受注と予約注文を受け、ティア1サプライヤーの世界的なネットワークが拡大し、「Overture」が生産に向けて前進を続ける中で行われた。

XB-1が初飛行に成功した今、チームは計画的に飛行範囲を拡大し、マッハ1まで、そしてそれ以上の性能と操縦性を確認する予定とのことだ。

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Top Image : © Boom Supersonic