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2024.10.02
知財ニュース
日立とNTTBP、介護施設入居者の感情をAIで読み取るサービス開発―約75%の精度で感情と一致
日立製作所とエヌ・ティ・ティ・ブロードバンドプラットフォーム株式会社(NTTBP)は、介護施設における入居者の感情変化をAIで捉える新しい介護サービスの提供と、介護スタッフの負担軽減を目指す実証実験を実施した。
実証実験は、テルウェル東日本が運営する介護施設の協力を得て、介護スタッフと入居者が個別に接する居室、食事やレクリエーションを行う食堂など、さまざまなシーンで6日間撮影した映像と音声データについて、AIが分析を行った。
さらに、介護記録やアンケート結果と組み合わせることで、入居者や介護者の感情を、怒り、悲しみ、喜びなど7種類に分類し、どのようなシーンでどのような感情になるのかを分析したという。
AIによる感情分析の結果は、実際の入居者の感情と約75%の精度で一致。AIが介護現場で感情変化の予兆を捉える有効な手段となることが確認された。
NTTBPと日立は、同技術の事業化を2024年度中に目指していく。入居者の感情変化の予兆を事前に察知し、スタッフに適切な対応を促すことで、より質の高い介護サービスの提供と、介護スタッフの負担軽減を目指したい考え。
同取り組みを通じて、AIが介護現場の課題解決に貢献し、入居者と介護スタッフの双方にとって、より良い環境を実現したいとしている。
Top Image : © 日立製作所