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2022.04.04
知財ニュース
特許庁が「AI×商標 イメージサーチコンペティション」の入賞モデルを決定―特許庁ツールに実装

特許庁が1月31日まで募集開催した、類似図形商標を予測するモデルの精度を競う「AI×商標:イメージサーチコンペティション」から、入賞モデルを決定した。
本コンペティションは、特許庁が試験導入しているAI技術を利用した先行図形商標検索システム(イメージサーチツール)の検索精度向上のため、2021年11月26日〜2022年1月31日にかけて開催したもの。コンペの開発手法として、特定の課題及び関連データを公開し、広く一般に課題解決のためのモデル開発を募り、精度の高いモデルを実際のシステムに搭載する「機械学習コンペティション」という手法が用いられており、こうした取り組みは特許庁では初の試みとなる。
参加者637名、投稿件数1,453件の中から選出された入賞モデルは、以下の結果となった。
第1位
ヤフー株式会社
チーム名:tmsbir(土井賢治氏、岩崎雅二郎氏、西村修平氏)第2位
穴井 晃太氏(所属:トヨタテクニカルディベロップメント株式会社)第3位
NRIデジタル株式会社
チーム名:チームTDX(奥山陽平氏、菅貴博氏、楊梦龍氏、藤田一樹氏、佐々木理人氏、有馬大智氏、碓井秀幸氏)
本コンペティション入賞モデルがイメージサーチツールへ搭載されることにより、イメージサーチツールの検索精度が、従前ツールの倍以上に向上すると期待されている。
また、こうしたAI人材の優れた技術やアイデアを外部から募集する「機械学習コンペティション」形式による開催で、高い精度を実現したことから、審査支援ツールのAIモデル検討において、機械学習コンペティションが有効であることも確認された。
特許庁では、2022年3月18日にYouTubeにおいてライブ配信で表彰式を行った。上位入賞者の予測モデルは、今後特許庁のイメージサーチツールに搭載予定で、同ツールの精度向上に役立てられるという。
Top Image : © 経済産業省