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2024.03.20

知財ニュース

Apple、iPhoneにGoogleの生成AI「Gemini」搭載を交渉中との報道─機能強化に向け生成AIパートナーを検討

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米Appleは、米Googleの生成AI「Gemini(ジェミニ)」をiPhoneに搭載する方向で交渉を行っている。米Bloomberg News(ブルームバーグ通信)が2024年3月18日、関係者の話として報じた。

関係者によると、今年iPhoneのソフトウェアに搭載する新機能の強化に向け、Googleの生成AI「Gemini」の使用許可を得るため、活発な交渉を行っているという。現時点では、AI契約の条件やブランド名の決定、どのように行うかの最終決定はなされていない。

またAppleは最近、対話型AI「ChatGPT」を手がけるOpenAIとも話し合いを持ち、同社のモデルの利用も検討しているという。Bloombergは、AppleとGoogle、OpenAIにコメントを求めたが、いずれも回答が得られていないとしている。

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報道によると、AppleはiPhoneの基本ソフト(OS)の次期バージョン「iOS18」の一部として、独自のAIモデルをベースとして新機能を準備している。ただ同社のAIは、クラウド経由で提供する機能ではなく、デバイス上で動作する機能に集中させる予定という。そのため、簡単な指示にもとづいて画像や文章を生成する機能などに、生成AIを提供できるパートナーを探している。

両社の交渉は依然活発だが、Appleの年次開発者会議(WWDC)が予定されている今年6月までに、契約が発表される可能性は低いという。またBloombergは、両社が合意に達しない可能性や、OpenAIなど他企業との連携や複数パートナーを起用する可能性も示唆している。

加えて、巨大IT企業であるAppleとGoogleの提携には、規制当局が監視の目を光らせている。欧州連合(EU)による規制強化の流れもある。両社の連携により、規制の圧力が強まることも懸念される。

「Bloomberg News」掲載記事(1)(2)
「Gemini」公式サイト

Top Image : © Pixabay

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