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2024.04.25
知財ニュース
顔の映像から心拍・血圧などをAI解析─サイチ、PLEN Robotics、台湾のAI企業SGAItekが提携
株式会社サイチ(SS SAICHI)は、PLEN Robotics株式会社、台湾のAIスタートアップ企業のSGAItekと、画像解析による健康管理サービスの実現に向けて技術業務提携することに合意した。
具体的には、PLEN Roboticsが開発したエッジAI搭載カメラ端末「PLEN Cube」にSGAItekの画像解析プログラム「FACARE」を連携させ、約8秒の顔の映像データから血管の変化を捉え、呼吸、心拍、血圧、血中酸素などの生理パラメータを測定するとのこと。
本サービスにより、非接触かつスピーディーな健康管理サービスのDXが可能になるとしている。また、健康経営企業・官庁・工場・運輸業・介護・建設現場など、さまざまな分野で利用されることを予想している。
PLEN Roboticsのカメラ端末「PLEN Cube」は、7.4cmの立方体端末内にデジタルビデオ・カメラと顔認識、顔認証、音声認識、会話合成機能を搭載したAIアシスタントロボットだ。サービス業の現場やバックオフィスのオペレーションの自動化、DXを行う。
端末内で人工知能処理を行うため、通信に伴う遅延が少なく、顔認証サービスの定額使い放題等を実現。また、音声解析エンジンを搭載した「Care Cube」で、3秒の音声からメンタルコンディションをチェックすることができる。
SGAItekの「FACARE」は血液中のヘモグロビンが緑色光を吸収する性質を利用し、画像解析により、血管の拡張及び収縮を計測するソフトウェアプログラムだ。このプログラムで、血圧、心拍数、発熱、血糖値、血中酸素など多様なバイタルサインを測定することが可能になる。
業務提携を発表したサイチは、健康データが医療機関に保管され、その内容も時期もバラバラであることに問題を感じていた。同社は、健康データはその時に計測したもののみではなく、継続したデータを提出した方が医師のより良い判断につながるとしている。これまで血圧・心拍・体温・血中酸素など計測機器がバラバラで、データの管理も手間のかかるものだった。
今回の3社の取り組みで、バイタルを非接触でセンシングし、様々なデータを一元管理するアプリケーションを作ることを目指すとしている。
Top Image : © 株式会社 サイチ