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2022.11.08

知財ニュース

空き家再生に取り組むLIFULL、デジタル技術で築古別荘をプライベートサウナ施設へ再生

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株式会社LIFULLは、空き家となっている築古の別荘をデジタル技術でリノベーションし、プライベートサウナ付き貸別荘とする実証実験を、栃木県那須町の「リビングラボ=ナスコンバレー」で2022年10月25日より開始した。「リビングラボ=ナスコンバレー」は多様な関係者や知見、技術を集約し「21世紀型社会」の共創・実証実験・社会実装を推進していく仕組みの場だ。

本プロジェクトは栃木県那須地域の築古の別荘をデジタル技術で再生し、不動産のバリューアップを図るプロジェクトとなる。プロジェクトの第1弾として、出資先として関わるVUILD株式会社と共同で、デジタル木材加工技術を用いた組み立て式のサウナユニットを開発し、プライベートサウナ付き貸別荘として2022年10月25日より運営を開始する。

LIFULL

貸別荘の運営中は実証実験の場として様々な企業との共創を想定し、エネルギーや水、廃棄物処理などのオフグリッド化の実装を目指した技術の導入やドローン配送、ホームIOTなど別荘地での利便性、快適性を向上する技術の導入を展開する。

新たなコンセプト、テクノロジーの活用により遊休不動産の活性化を促進し、地域社会のサステナビリティ向上、都市と自然の多拠点ライフスタイルを実現するモデルを創出することで、長期的には他の地域への横展開を目指す。

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日本各地には現在約38万戸の別荘があるといわれ、多くは所有者の高齢化や建物の老朽化により空き家となっているケースが多く、放置された別荘は不動産価値の低下や景観の悪化などを招き、地域課題の一因となっている。一方でコロナ禍以降、「自然の中で過ごしたい」「プライベートな空間で気兼ねなく過ごしたい」というニーズが高まっているものの、多くの人にとって「別荘」は手の届きにくい高級商材というイメージが強く、所有や利用の機会は限定的だ。

今回の取り組みでは、LIFULLが別荘物件の選定・購入・リノベーションを行い、プライベートサウナを付帯させることで付加価値をつけて宿泊施設に再生する。物件のリノベーションは「リノベーション施工DX」を掲げる株式会社a-techが担当し、3Dスキャンによる現況データを用いて、遠隔での打合せや見積作成など設計・施工のプロセスを効率化する実証実験を実施した。また、貸別荘の運営および販促活動は、別荘地「那須ハイランド」の販売・管理実績を有する協業パートナー、日本テーマパーク開発株式会社のグループ会社である藤和那須リゾート株式会社が担当している。

実証実験の終了後は中古別荘として販売し、物件のオーナーは利用しない期間に貸別荘として貸し出すことで収益を得ることができる仕組みだ。

LIFULLは、本プロジェクトを通して、リノベーション業界が抱える生産性向上の課題を解決する技術開発を目指し、実用化に向けて取り組み、別荘に「泊まる」、「買う」、「貸す」ことが手軽にできる仕組みを提供し、別荘のイメージや利用価値を再定義するとのこと。

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Top Image : ©︎ 株式会社LIFULL

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