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2024.10.08
知財ニュース
NTTデータ、品川に睡眠解析サービスを実装したカプセルホテル「ナインアワーズ」オープン―宿泊で睡眠レポート取得
株式会社NTTデータは、2024年8月9日(金)、アレア品川ビルにて男性専用の、睡眠データ活用のカプセルホテル「ナインアワーズ品川駅スリープラボ Powered by NTT DATA」を開業した。
このホテルは、カプセルホテル事業を手掛ける株式会社ナインアワーズに運営が委託され、ホテル利用者(データ提供同意者)の宿泊中の睡眠データを収集、解析できる施設だ。
全70床のすべてのカプセルユニット内に実装しているセンサーから睡眠中のデータを収集・解析を行うことで、利用者は後日発行される、心拍数やいびき、無呼吸になった回数・時間などが記載された睡眠レポートにより、自身の睡眠状態を知ることができる。
NTTデータは、この取り組みの中で取得したさまざまなウェルネスデータを分析することで、ひとりひとりに合ったライフスタイルや食の提案を行うパーソナライズ・サービスの提供を目指し、2030年までにヘルスケア関連事業全体で300億円の売り上げを目指している。
近年、健康増進の観点から「睡眠」への注目が集まっている。睡眠は無呼吸症候群だけでなく、高血圧や糖尿病、動脈硬化といった生活習慣病など、さまざまな疾病と密接な関係にある。一方で、既存の健康診断で睡眠は検査の対象外であることから、生活者自身が睡眠状態を把握することは容易ではなく、意識変化や行動変容が起こりづらい課題があった。
同社は、情報技術の活用により、生活者が心身ともに健康でより良い生活を送ることができる「Food&Wellness®プラットフォーム構想」を掲げており、健康診断データ、ゲノムデータに次ぐ重要なデータとして睡眠解析データに着目してきた。昨年、共同でPoCを実施したナインアワーズと、睡眠データ活用による“生活者のWell-being向上”を目指した事業を推進している。
今回開業したカプセルホテル「ナインアワーズ品川駅スリープラボ Powered by NTT DATA」は、JR品川駅港南口直結で、ナインアワーズとして初めての男性専用施設だ。全70床のすべてのカプセルユニットに睡眠解析サービス「9hスリープフィットスキャン」を実装し、宿泊すると睡眠の質が測定できるスリープテックホテルとなっている。
具体的には、赤外線カメラ・集音マイク・体動センサーで睡眠中のデータを収集・解析を行うことで、利用者は後日、心拍数やいびき、無呼吸になった回数・時間などが記載された睡眠レポートを受け取ることができる。
スリーピングポッド 睡眠解析モデル
睡眠時に器具を装着する必要はなく、カプセルで就寝するだけで気軽に自身の睡眠状態を知ることが可能だ。同社は、試験的に導入する体内リズムの可視化をするセンサーでは睡眠時の深部体温の変動から体内リズムを測定することで、生活リズムとのずれを把握することを目指しており、将来的には体内リズムを適切に保つアプリケーションサービスの提供を検討しているとのことだ。
Top Image : © 株式会社 NTTデータ