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2023.11.13

知財ニュース

Metaの最新型VRヘッドセットのプロト型がデモ披露─「INTER BEE IGNITION×DCEXPO」が開催

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一般財団法人デジタルコンテンツ協会は、拡張するメディアとエンターテインメントの世界における先進映像表現技術の可能性を探るため、「デジタルコンテンツEXPO」(DCEXPO)を開催する。このイベントは「INTER BEE IGNITION」と連携して、「INTER BEE IGNITION×DCEXPO」として11月15日から17日までの3日間、幕張メッセ国際展示場展示ホール3で行われる。

イベントでは、先端コンテンツテクノロジーの体験展示や、研究者や専門家によるトークセッション、スタートアップによるプレゼンテーション、装着型ロボットアームを用いたダンスパフォーマンスや、MITSUMEによるデジタル・ライブ・ペインティングなど、多彩なプログラムが用意されている。このイベントは、コンテンツ産業とエンターテインメント産業における新たなビジネス創出と活性化を目指して企画されたものだ。

今年は、メディア・エンターテインメント産業における革新的なイノベーションを目指すコンテンツ関連スタートアップ企業のための「スタートアップエリア」が新設された。このエリアでは、最先端のコンテンツ技術を体験できる展示や、世界の第一線で活躍する専門家、研究者、クリエイターによるカンファレンスが実施される。

デジタルコンテンツEXPOは、2008年から毎年秋に開催されており、今年で16回目。このイベントは、先端技術とコンテンツをテーマにした国際イベントとして、コンテンツ産業のイノベーションを促進している。来場者には、質の高い技術を体験する機会が提供され、イノベーションを起こすきっかけとなることが期待されている。

注目トピックス(一部)

<展示関連>

◆日本での初デモンストレーション。Meta「Retinal-resolution Varifocal VR」

人間の目の能力に近い高解像度を提供する「可変焦点」VRヘッドマウント・ディスプレイシステム。8月のSIGGRAPH 2023で展示され、日本でデモを体験できるのは本展が初となる。

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<Retinal-resolution Varifocal VR/Meta リアリティ・ラボ・リサーチ(from SIGGRAPH 2023)>

今回展示されるHMDはコードネームが「バタースコッチ・バリフォーカル」とされるもので、2015年から研究開発を進めている可変焦点技術に加え、人の目に近い高解像度(retinal resolution)のVRディスプレイ技術を組み合わせたHMDとなる。


◆本物の新生児をケアしている体験ができる「新生児体験システム CryingBaby」

「ミルク、おむつ交換、だっこ」などのケアを求めて実際の新生児と同様の時間軸で泣き出し、本物のミルクを飲み、尿として排出するロボット。体験者に本物の育児さながらのストレスを与えることができる。

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<新生児体験システム CryingBaby/東海大学 情報理工学部 情報メディア学科 小坂研究室>

CryingBabyには、電源ボタンは存在せず、深夜に「うるさい」といった理由で電源を切ることはできず、実際の新生児と同じように「あやす」まで泣き止むことはない。まさに、育児体験を体験としてだけではなく、限りなくリアルにストレスとして感じることができるロボットである。


◆世界初!分離不安症に苦しむペット向けの音楽を開発 「One by One Music」

「グッドデザイン賞NEW HOPE AWARD 2023受賞」

「人間が生み出したペットの病気を音楽で解決したい!」という想いで、早稲田大学院生、東京芸大作曲科卒業生、熊本大学医学生と、麻布大学獣医学部の教授などの協力の元、開発。音楽は科学的な検証を重ねて作られている。11/15(水)のデモでは本物の犬も登壇。

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<One by One Music/株式会社One by One Music>

音楽はウェブサイトで24時間365日流し続けることができ、この技術で特許を申請予定。以下のリンクよりサンプル試聴が可能。

https://onebyonemusic4.wixsite.com/one-by-one-music-lp


◆身体の拡張を目指すデジタルサイボーグ「自在肢」

会場では幻想的なライブパフォーマンスを実施。
6つの着脱部を持つウェアラブルベースユニットと着脱可能な1-4本のロボットアームで構成され、装着することで即座に腕を増やした身体を体験することが可能なシステムの展示。
※会期中のダンスパフォーマンスは11/16(木)のみ

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<自在肢/東京大学 先端科学技術研究センター 身体情報学研究室、東京大学 生産技術研究所 Prototyping & Design Laboratory、株式会社 スプラインデザインハブ>

本作品は、身体を自在に編集できるようになったデジタルサイボーグ(装着型ロボット技術、情報技術などを用いた手術不要のサイボーグ)が受け入れられた未来の社会を探究するために制作された。アームの自由な着脱により、身体の形の編集、装着者間での腕の交換など、未来の社会的インタラクションを可能にした。

「INTER BEE IGNITION×DCEXPO」コンファレンス詳細(一部)

◆【INTER BEE IGNITION×DCEXPO 企画セッション】超AI時代の価値創造 ―創賞・匠賞受賞記念トークセッション―

/11月6日(月) 12:00〜13:30 ※オンライン・プレセッション

世界的なCGアーティストであり2023文化功労者に選ばれた河口洋一郎が主宰し、今年で17回目を迎える 「ASIAGRAPH創(つむぎ)賞・匠賞」。「創賞」は、特に優れたクリエイティビティを、また「匠賞」は特に優れた技術力を様々なコンテンツとして発表し評価された方に贈られる。今年の創賞は、連続起業家、ベンチャー投資家として、多くのスタートアップの成長支援、投資に情熱を注ぎ、世界の問題を解決する起業家の育成に尽力する孫泰蔵氏が受賞。匠賞は、チームラボ株式会社 代表、猪子寿之氏が受賞。猪子氏が率いるウルトラテクノロジスト集団「チームラボ」は、サイエンス・テクノロジー・デザイン・アートのボーダレスな「ものづくり」を展開し、そのデジタルアート展示は、世界的に高い評価と圧倒的な人気を得ている。河口洋一郎が孫氏、猪子氏と個別に対談し、超AI時代の価値創造をテーマにそれぞれのワールドを引き出すトークを展開する。

◆【INTER BEE IGNITION×DCEXPO 基調講演】HMDの進化が駆動するVRの未来

/11月17日(金) 10:30〜11:30 国際会議場 2F 国際会議室

「Butterscotch Varifocal」を開発したMetaリアリティ・ラボ・リサーチのDr. Yang Zhaoが登壇。東京大学 教授、総長特任補佐・先端科学技術研究センター 副所長であり、長年バーチャルリアリティ、自在化技術、人間拡張工学、エンターテインメント工学の研究に携わる稲見昌彦氏、またバーチャルリアリティ研究者で奈良先端科学技術大学院大学 先端科学技術研究科 情報科学領域 教授である清川 清氏と基調講演を開催。HMDの進化は、VRの未来をどのように変え、VRは私たちを、誰もが自由に楽しめる未来へと導いてくれるのか。HMDの技術開発から未来の社会の可能性まで広がる、3人のトークをお楽しみに。

◆【INTER BEE IGNITION×DCEXPO 企画セッション】世界での挑戦者から見る日本の課題とその解決策

/11月16日(木) 10:30〜11:30 幕張メッセ展示ホール3 企画セッションオープンステージ(会場での登壇は奥田氏、西村氏のみ)

シリコン・バレー拠点の女性リーダー育成プログラムを主宰し日本のスタートアップのエコシステムビルダーとしてメディア等から引っ張りだこの(株)ウィズグループ奥田浩美氏、Forbes JAPAN「地球で耀く女性100人」に最年少で選抜され、セレブ”キム・カーダシアン”とコラボするなど米国で実績をつけるCashi Cake. Inc.三木アリッサ氏、8歳でLed Zeppelinをカバーした動画が世界中に拡散されシンディ・ローパー等の著名ミュージシャンとのコラボ多数のドラマー"YOYOKA"氏の父である(株)バランスタジオ 相馬章文氏をパネリストに迎え、(株)HEART CATCH西村真里子氏とともに、世界に挑戦して感じる日本の課題などを徹底討論する。

― INTER BEE IGNITION✕DCEXPO 開催概要 ―

【名  称】 INTER BEE IGNITION×DCEXPO

【会  期】 幕張メッセ会場:11月15日(水)~11月17日(金)10:00~17:30(最終日のみ17:00まで)

オンライン会場:11月6日(月)~12月15日(金)

【会  場】 幕張メッセ 国際展示場展示ホール3(千葉市美浜区中瀬2-1)

※Inter BEE 2023は国際展示場展示ホール1~6での開催

【料  金】 無料(事前登録制)

【公式HP】 https://dcexpo.jp/

【一般からのお問い合わせ先】

一般財団法人デジタルコンテンツ協会 デジタルコンテンツEXPO 事務局

メール:info@dcexpo.jp TEL:03-3512-3901

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DCEXPO公式HP

Top Image : © 一般財団法人 デジタルコンテンツ協会

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