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2024.11.18
知財ニュース
Meta、人工指型センサー「Digit 360」発表―GelSightとWonik Roboticsと共同で推進
Metaの基礎AI研究(FAIR)チームは、触覚センサーのイノベーションを開発、商品化するために、センサーメーカー「GelSight Inc」、韓国のロボット企業「Wonik Robotics」と提携することを発表した。また、同社はいくつかの新しい研究成果物も公開した。
Metaが開発した「Sparsh」は、視覚ベースの触覚センシング用の初の汎用エンコーダーだ。「Sparsh」は自己教師あり学習(SSL)を使用し、ラベルを必要とせず、多くのタスクでさまざまな種類の視覚ベースの触覚センサーで機能する。研究チームは、このモデルの開発のために46万枚を超える画像で事前にトレーニングした。ベンチマークでは、「Sparsh」がタスクおよびセンサーのモデルを平均95%以上上回ることがわかったのだという。
「Digit 360」は、人間レベルの精度で触覚をデジタル化する人工指型の触覚センサーで、18を超えるセンシング機能を備えている。研究チームは、指先表面の全方向の変形を捉えるために800万個以上のタクセルからなる広い視野を持つタッチ知覚専用の光学システムを開発した。
Digit 360 (右) と前世代の触覚センサー Digit (左)
振動を感知し、熱を感知し、さらには匂いを嗅ぐことができるため、センサーには多くの感知様式が装備されている。デバイス上のAIアクセラレータにより、データをローカルですばやく処理し、テニスボールの曲がりや針の突き刺しなどの刺激に反応することができる。「GelSight Inc」は、Digit 360を製造および配布し、2025年には広く普及させることを目指しているとのこと。
同社は、「Wonik Robotics」と提携し、触覚センサーを備えた完全統合型ロボットハンドであるAllegro Handを開発している。Allegro Handは、Metaの「Digit Plexus」という触覚センサーをロボットハンドに統合するプラットフォームを基盤としたロボットハンドで、2025年リリース予定とのことだ。
また、Metaは人間とロボットのコラボレーションにおける計画と推論タスクのベンチマーク「PARTNR」のリリースも発表している。
Top Image : © Meta