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2021.11.17

知財ニュース

アドビの人工知能「Adobe Sensei」が大幅アップデート─AIで大胆な合成や自動的なアニメーション作成が容易に

AdobeMAX2021

米アドビは2021年10月27日・28日(日本時間)、世界最大のクリエイティブ カンファレンスAdobe MAX 2021を開催した。Adobe Creative Cloudの主要アプリケーションの大幅なアップデートと併せ、アドビの人工知能プラットフォームである「Adobe Sensei」も大幅にアップデートが予告され、人工知能とソフトウェアによる画像や動画編集の先進テクノロジーが発表された。

今回紹介されたテクノロジーはAdobe MAXイベント内、次世代技術の予告イベント「Sneaks」の中で紹介されたもの。このオーナーでは毎回、「将来実装されるかもしれない」数年先の未来のテクノロジーとして新技術が紹介される。

「Adobe Sensei」のアップデートとして紹介された機能は、「Project Morpheus」「In-Between」「On Point」「Shadow Drop」「Project Sunshine」「Stylish Strokes」「Make It Pop」「Artful Frames」「Strike a Pose」の9機能。

「Project Morpheus」機能は、Photoshopに実装の、被写体の表情や年齢、特徴などの容姿を変更できる「ニューラルフィルター」が動画にも適用できるようになる機能。デモでは、話している人物の広角を上げて笑顔にしたり、髭を生やしたりといった効果が紹介された。

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複数枚の写真を組み合わせてアニメーションを作り出せる機能「In-Between」では、連続する写真の動きをAdobe Senseiが予測し、中間のアニメーションを補完・生成して動画に組み立てる。似たような構図の写真や撮影途中のミスショットも複数選択することで、自然につながった動く映像やGIFとなって動画が作成される。

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「Strike a Pose」機能は、写真に写った人のポーズを好きなポーズに変換できる機能。好きなモデルの画像とポーズの画像を組み合わせると、好きなモデルがそのポーズを取っている合成写真を作り出す。好きなモデルに自由なポーズを取らせられる以外にも、この機能を活用して服装を変えることも可能だ。

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「Make It Pop」機能は、写真を簡単にベクター画像にできるテクノロジー。写真から被写体を認識してベクター化することができ、生成されたベクターデータは人体のパーツやオブジェクトの手前と奥が表現されたまま表現されるため、構造や奥行きを保ったまま動かすことができる。さらに、ポージングの手本となる画像を置くと、ベクター化したイラストのポーズを、ポージング手本のポーズに変換が可能。これらの機能は写真だけではなく動画にもあてはめることができるという。

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「Artful Frames」は動画を任意のイラスト風のタッチに変換する機能。映像データと静止画を組み合わせて、取り込んだ静止画の風合いが乗った映像を作り出せる。デモでは、町並みの映像に対して、ゴッホの絵画『夜のカフェテラス』を組み合わせると、ゴッホ風の絵のタッチと色合いになった町並みの映像ができあがった。鉛筆画タッチの映像など、従来の機能では制作に時間がかかるような表現も簡単に作成できる。また、宇宙や廃墟の画像などを取り込むと、独特な風合いの映像ができるなど、新たな表現も作り出せる。

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このほか、Adobe Stockや自分の所有しているデータから類似のポーズの静止画や動画を検出できる「On Point」や、静止画像や動画、イラストに対して、よりリアルで立体的な影を加えることができる「Shadow Drop」、手描きのイラストを1クリックでベクターアウトライン化し、カラーの適用や陰影をつけたりのベクター編集ができる「Project Sunshine」、フォントのアウトラインを分析して自動的に線を抽出し、好きな模様や装飾を施すことのできる「Stylish Strokes」が発表された。

紹介されたテクノロジーはすべて実装されるわけではないとのことだが、いずれも活用範囲が幅広く実践的な内容となっている。各機能の詳細は、Adobe MAXのアーカイブや「Adobe Labs」でも閲覧ができるため、気になる人はチェックしてみてはいかがだろうか。

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Adobe MAX – 日本版 クリエイティブカンファレンスページ

Top Image : © アドビ 株式会社

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