News
2024.12.19
知財ニュース
Acompanyと博報堂DYHD、AI生成画像の類似度チェックツール開発―著作権侵害リスクを自動判定
プライバシーDXを推進するAcompany(アカンパニー)と博報堂DYホールディングスは12月9日、「画像類似度チェッカーツール」を共同開発したと発表した。AIが生成した画像と既存の著作物との類似性をチェックして、著作権侵害リスクを判定できる。
広告制作の現場でも生成AIの活用が進む中、著作権侵害のリスク管理が重要視されている。類似度チェックにより、クライアントに提供する創作物などの安全性担保を目指す。
「画像類似度チェッカーツール」はWeb検索機能を活用した仕組みで、チェック対象の画像を取り込んでWeb検索すると、類似性の高い既存画像の自動検出が可能。搭載した複数のアルゴリズムで、対象画像と検出した画像の類似度を算出・判定して、類似度の高い順にランキング表示する。
チェック時に任意のキーワードを設定して検索することも可能。対象画像に含まれる特徴やキーワードを生成AIで抽出する機能も搭載しており、抽出したキーワードを含めた画像検索で、より精度の高い判定ができる。
AIの生成物の類似性の確認は、生成AIの進化に伴いその必要性が高まっているが、人力による対応で多くの工数・時間を要することが課題だった。そこで両社は、著作権侵害リスクを自動判定できる「画像類似度チェッカーツール」を開発したという。
現在、博報堂DYグループ内の一部社内で試験運転を完了し、グループ全社への提供に向けた準備を推進中。ビジネス展開も見据えており、今後、両社で協議を進め幅広い領域での活用を模索する方針だ。
また博報堂DYHDは12月20日、個人のプライバシーを安全に保護するための技術「プライバシーテック」領域で、その技術力と事業実績を持つAcompanyと業務提携することも明らかにした。提携により、パーソルデータを保護しながら安全に活用するデータマーケティングサービスの提供を目指す。
Top Image : © 株式会社 Acompany