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2023.09.28

知財ニュース

AIを活用した陶器デザイン─伊藤忠とQosmoが共創プロジェクト「NeuCraft(ニュークラフト)」を実施、朝日焼とのコラボレーションも

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伊藤忠テクノソリューションズ株式会社(CTC)は、株式会社Qosmoと共同で、伝統工芸でのAI活用を図るプロジェクト「NeuCraft(ニュークラフト)」を行っている。

「NeuCraft」は、AIを通して伝統工芸の未来のあり方を共創するプロジェクト。AI技術の根幹である“Neural Network”と伝統工芸を表す“Craft”が語源になっており、数百年の歴史の中で脈々と受け継がれてきた職人の美意識と、急速な発展を遂げるAI技術を融合させることで、伝統工芸の制作過程に新たな視点を提供し、現代の人々に伝統工芸の豊かさを伝えることを目指す。

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2022年11月には、第一弾として、約400年間続く京都・宇治の窯元、朝日焼との共同プロジェクトを実施。朝日焼に適したAI技術の調査を行った後、過去16代に渡って制作された1000点以上の作品を撮影、AIのための学習データを形成し、そのデータからAIモデルを構築することで、伝統を踏まえながらも従来は考えられなかったデザインの陶器を作成している。

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FireShot Capture 455 - NeuCraft - neucraft.ai

FireShot Capture 457 - NeuCraft - neucraft.ai

また、第二弾としては、耐熱陶器や急須、花瓶などの有数の産地として知られる三重県で、県内企業への窯業の技術支援を行う三重県工業研究所窯業研究室と共同で、陶磁器の材料研究についての実証実験を実施。耐熱性や吸水率など、陶磁器の機能性向上に最適な原料配合や焼成条件を探索するAIモデルを作成している。

「先端技術を使って伝統工芸に光を当てその魅力をより多くの人達に再発見してほしい」 という思いからはじまったこのプロジェクト。今後の展開にさらなる期待が高まる。

プレスリリースはこちら(1)(2)

「NeuCraft(ニュークラフト)」公式サイト

「NeuCraft(ニュークラフト)」紹介サイト(Qosmo公式サイト内)

「職人の美意識×AIで切り拓く伝統工芸の新しい世界」(「月刊ビジネスコミュニケーション」)

Top Image : © 伊藤忠テクノソリューションズ 株式会社

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