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2023.05.19
知財ニュース
消費電力0Wの電子ポスター「ePoster」発売、シャープが電子ペーパーの世界最大手E Inkと協業
電子ペーパーの世界最大手のE Ink Holdings Inc.とシャープ株式会社は、デジタルサイネージ市場向けに、カーボンニュートラルな電子ペーパーディスプレイ「ePoster」(商標登録出願中)の日本市場での展開を目指し、協業を発表した。
「ePoster」は、高い省エネ性能を実現した42型モノクロ電子ペーパーディスプレイ。表示した画像を保持する際の消費電力0Wを実現し、外光の反射を利用して表示するため、明るい環境下でも高い視認性を実現。店舗やイベント会場などでのお知らせや広告用途、工場・倉庫での予定表掲示など、電子ポスターとして活用できる。
E Inkの調べによると、E Inkの電子ペーパーを使用することで、二酸化炭素排出量を大幅に削減できることを確認。表示される価格や情報が1日に4回更新されると仮定すると、電子ペーパー搭載棚札は使い捨ての紙の棚札と比較して、二酸化炭素の排出量を約32,000分の1にまで削減可能になるという。
なお、E Inkとシャープの両社は、約3年前より協業を開始。市場性と将来性を確認するため、国内外の展示会でプロトタイプを出展してきた。
E InkはMITメディアラボの技術に基づき、電子書籍リーダーや電子ノート、小売店、家庭、病院、輸送機関などさまざまなアプリケーションに理想的な低消費電力ディスプレイを提供している。2030年に100%再生可能エネルギーを使用し、2040年までに正味ゼロ炭素排出量を達成することを約束しているE Inkとシャープの共創に期待したい。
Top Image : © シャープ 株式会社