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2024.04.25

知財ニュース

医療機器認証取得、新型BMIで脳卒中後の手指機能回復に貢献

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株式会社LIFESCAPESは、脳卒中などによって手指の運動機能が低下した人々を対象として使用する医療機器「LIFESCAPES 医療用BMI(手指タイプ) 」を販売する。受注は2024年5月より開始し、量産完了後の6月から随時出荷を予定。

また、6月13日(木)〜16日(日)に東京都渋谷区で開催予定の第61回日本リハビリテーション医学会学術集会において、同医療機器の実機と、先行利用中の複数の医療機関様おける治療実績が発表される。

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ブレイン・マシン・インターフェース(以下BMI)技術を応用した同製品は、3月26日付で医療機器認証を取得し、4月11日付で厚生労働省に保険適用申請が行われた。

同製品はBMI技術を応用し、脳が従来もつ「可塑性」という性質を引き出す。重度麻痺の残る患者のリハビリテーションにおいて、手指等の筋力を維持、回復させることを目的として開発された。

具体的には、麻痺患者が手指の機能訓練を繰り返し行う中で、BMI技術を応用して頭皮上から生体信号を検出。意図した生体信号が検出されたタイミングで麻痺部に装着したロボットを駆動させ、麻痺の回復を促す。回復後は、同製品を体から外した状態でも患者の意志で麻痺した手を再び動かせるようになることを目指していくという。

同社は今後、同製品を全国の医療機関等に導入することを目指すほか、ヘッドフォン型脳波計とタブレットPCで構成されたポータブル型BMI製品を開発し、より機器を簡易化させることで、病棟のベッドサイドや退院後の在宅リハビリでの利用を実現させていきたい考え。

同社代表の牛場潤一氏は、「脳と機械をつなぐBMI技術を応用し、製品として開発を進めてきた本品が、このたび医療機器として認められ、リハビリテーション医療の選択肢の1つに加わったことをとても嬉しく思う。医療機関の皆様とともにBMIの臨床での使いこなし方の研究を進めながら、『治ることを諦めない』リハビリテーション医療の創造と発展に貢献していきたい」と期待を示す。

医療用BMI(手指タイプ)は、2024年6月以降に順天堂大学医学部附属病院順天堂医院リハビリテーション科(東京都文京区)、世田谷記念病院(東京都世田谷区)、豊中平成病院(大阪府豊中市)、十勝リハビリテーションセンター(北海道帯広市)、藍の都脳神経外科病院(大阪府大阪市)、田上記念病院(鹿児島県鹿児島市)、さいたま岩槻病院(埼玉県さいたま市)、鹿児島大学病院(鹿児島県鹿児島市)など多くの病院への導入が開始される予定。

また、先行発売済みの機能訓練用BMI(手指タイプ)は、JFリハビリテーションクリニック(東京都文京区)、北海道大学病院(北海道札幌市)、柏葉脳神経外科病院(北海道札幌市)、名古屋市立大学医学部附属みらい光生病院(愛知県名古屋市)、偕行会リハビリテーション病院(愛知県弥富市)、名古屋市総合リハビリテーションセンター附属病院(愛知県名古屋市)などで順次利用が開始されている。

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Top Image : © 株式会社 LIFESCAPES

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