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2021.12.18
知財ニュース
アメリカ国防総省がUFO対策部署「AOIMSG」を設立、未確認飛行物体の解明へ
アメリカ国防総省は現地時間11月23日、飛行制限空域での未確認飛行物体(UFO)などの調査や対策を行う部署となる「Airborne Object Identification and Management Synchronization Group(AOIMSG)」を新設すると発表した。米国の安全保障に関する空域「Special Use Airspace(SUA)」で対象となる物体を検知、識別、特定し、関連する脅威を抑えるためと説明。AOIMSGは軍部と情報機関のトップの管轄となる。
昨年4月、米国防総省は、機密解除された「未確認の飛行現象」の映像3本を公開した。また同年8月には、空中を不規則に移動する物体の目撃報告が軍関係者から相次いだことから、連邦議会は国防総省に調査を要請していた。しかし結果として、2004年以降「未確認飛行現象」として報告された144件のうち何を見たのか解明できたものは1件のみで、他の143件の目撃報告については「具体的な説明を結び付けるには、入手データでは、十分な情報が不足している」としていた。その一方で、国家安全保障上のリスクになり得ると警告していた。
米国防総省は、飛行物体がSUA(安全保障に関する空域)に侵入すると、飛行の安全性や運用の安全性に影響を及ぼし、国家安全保障上の問題にもなりかねないと説明した上で、特定・未特定を問わず、あらゆる空からの侵入報告を「非常に真剣にとらえ、一つ一つ調査していく」と述べている。
今後数週間のうちに、国防総省はAOIMSG長官、組織構造、権限、および人材に関する詳細を含む実施ガイダンスを発行する予定とのこと。
Top Image : © U.S. DepartmentofDefense
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