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2021.11.12
知財ニュース
パナソニック、光の動きで人に「回遊」や「滞留」を働きかける屋外向け照明演出手法「アフォーダンスライティング」を開始
パナソニック エレクトリックワークス社は、照明の光に動きや明暗、色などの変化を加えることで、空間のにぎわい感を演出しながら、人に「回遊」や「滞留」などの行動を働きかける屋外向け照明演出手法「アフォーダンスライティング」の提案を2021年11月1日より開始する。
これまでの照明のように一定の明るさで照らし続けるのではなく、人が心地よく感じつつ行動に働きかけられる光の演出をデザイン思考で着想し、動的な光で「回遊」や「滞留」などの演出を行なう。光の変化パターンが人の行動を促し、特定の場所に誘導したり、滞留・回遊させたりして、それが夜の街のにぎわいにつながる新しい照明演出の可能性を開いていく。
同社が行なった実験では、人の歩行速度に合わせて進行方向に光が流れる「回遊」の演出において、「光の動く方向に歩きたい」「楽しい」「興味がある」などの項目が一般的な屋外照明と比較して高く評価された。また、ゆったりと明るくなる、暗くなるを繰り返す「滞留」の演出では、「飽きない」「とどまりたい」「心地よい」などの項目が高く評価された。
光の変化を用いた照明演出は、いわゆるナイトタイムエコノミー(夜間経済)の活性化につながる。アフォーダンスライティングによる光の演出は、観光の促進や賑わいづくりに役立ち、光の演出で人が集い、人の移動が活性化すれば、周辺の店舗やサービスを利用することが期待される。
同社では、任意の方向への訪問を働きかける「誘導」などの新たな演出コンテンツの開発も継続して進めており、様々な目的に合わせて活用できるよう順次展開していくという。
なお、「アフォーダンスライティング」の効果検証をさらに進めるため、世界遺産である元離宮二条城にて2021年11月5日より実施されるライトアップイベント「ワントゥーテン 二条城夜会」に本照明演出を試験導入し、公の場での効果検証を実施する。
同社は、光が人に与える影響の研究を続け、空間を明るく照らすだけではない新たな照明の価値を提案していくことで、空間価値向上に貢献していくとしている。
イベント名:ワントゥーテン 二条城夜会
開催期間:2021年11月5日(金)~12月12日(日)※12月8日(水)を除く
開催時間:18:00~21:20(閉場22:00)
開催場所:元離宮二条城 京都府京都市中京区
Top Image : © Getty images