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2024.10.11

知財ニュース

パソナグループ、「iPS心臓」の試作品を公開―万博でiPS細胞由来の“動く心臓”を展示

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パソナグループは2024年9月30日、iPS細胞(人工多能性幹細胞)からつくった「iPS心臓」を報道陣向けに公開した。公開されたのは、大阪・関西万博のパビリオン展示に向けた試作品。万博会期中には、拍動する様子の展示を目指している。

同グループは、万博で「いのち、ありがとう。」をコンセプトとしたパビリオン「PASONA NATUREVERSE」を出展する。iPS細胞による再生医療のトップランナーである大阪大学 澤芳樹名誉教授が、エグゼクティブプロデューサーを担当。「からだ・こころ・きずな」の3テーマで展示を予定している。「iPS心臓」は注目コンテンツの1つとして展示する。

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「iPS心臓」は、iPS細胞や実用化されているiPS心筋シートの技術を用いて作製した立体的な心臓モデルだ。あくまで万博の展示用に構築しており、心臓の機能などは再現していない。今回公開されたのは、直径1.5㎝~2㎝ほどの大きさのもの。パビリオンではさらに大きなサイズで、「動く心臓」を展示する予定という。

開発は、澤教授と再生医療ベンチャー企業のクオリプスが共同で行っている。クオリプスは、大阪大学の技術・研究成果をベースに、iPS細胞由来の心筋シートを世界に先駆けて開発。研究開発・製造と事業化に取り組んでおり、2020年から開発した心筋シートで治験を開始している。

万博のパビリオンでは、「動く心臓」のモデル展示を通じて、再生医療技術の可能性や「いのち」の尊さなどを伝えることを目指す。澤氏のコメントによると「iPS細胞をもとにした心臓の立体モデルを動態展示する試み」は、世界初ではないかとのこと。また、パビリオンの案内役は、漫画家の手塚治虫氏のキャラクター「鉄腕アトム」と「ブラック・ジャック」が務める。2025年4月の開幕が期待される。

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