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2025.12.11

知財ニュース

Amazon、衛星通信サービス「Amazon Leo」の試験運用を一部企業向けに開始

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Amazonは、同社の衛星通信サービス「Amazon Leo(旧称Project Kuiper)」を2026年の広範な商用展開に先立ち、一部企業向けに試験運用の提供を開始すると発表した。

「Amazon Leo(旧称Project Kuiper)」は、Amazonの低軌道衛星ネットワークサービスで、ネットが届かない地域などに高速で信頼性の高いインターネットを提供する。低軌道とは、地球から最大2,000キロメートル(約1,243マイル)上空まで広がる宇宙空間を指し、「Amazon Leo」の衛星は、高度590~630キロメートル(約367~392マイル)を周回する。

衛星は、地上と上空を飛行しながらデータを送受信することでインターネットの接続を提供する。これにより、従来の通信技術が届かない遠隔地でも接続が可能になる。また、衛星が地球に近いため、従来の衛星インターネットよりも低遅延で、広範囲のカバレッジを提供することができるとされている。

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この「Amazon Leo」において、企業向けに提供されるアンテナ「Leo Ultra」は、最大ダウンロード速度1Gbps、最大アップロード速度400Mbpsを実現し、現在生産されている商用アンテナの中で最速クラスだとしている。高温、低温、降雨、強風など、あらゆる環境に耐える耐久性と耐候性を備えた設計で、可動部品をなくし、幅広い場所で迅速な設置が可能だ。

また、「Amazon Leo」が設計したカスタムシリコンチップを搭載し、Amazon独自の無線周波数設計と信号処理アルゴリズムを採用している。これにより、スループットを最大化し、遅延を最小限に抑えることができる。さらに、同時アップロード・ダウンロード機能や既存のエンタープライズネットワークインフラとのシームレスな統合など、高度なネットワーク機能も備えている。

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同社は、JetBlue、Vanu Inc.、Hunt Energy Network、Connected Farms、Crane Worldwide Logisticsなど、幅広い業界と契約を締結している。こうした企業への早期導入をサポートするため、「Amazon Leo」はエンタープライズプレビューを開始し、これにより導入した企業は、本番環境レベルのハードウェアとソフトウェアを使用してネットワークのテストを開始することができるとしている。

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Top Image : © Amazon

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