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2021.06.28

知財ニュース

“望まぬ未来”をテーマに「焼き払われた地球のエールビール」が登場─気候変動が激しい未来のビールの味とは?

エールビール

気候変動が進んだ場合、ビールの未来はどうなるのだろうか?

世界初のカーボン・ニュートラル・ビールを開発した米ブルワリー「New Belgium Brewing」は、気候変動が私たちの生活に与える影響について消費者たちに考えてもらおうと、一風変わったビールを製作した。それが、「Torched Earth Ale(焼き払われた地球のエールビール)」だ。

エールビール 2

“望まぬ未来”をテーマに作られたこちらのビールには、エールビールに旨味を出すために欠かせない新鮮で良質な水、麦芽、ホップ、エール酵母が入っていない。代わりに、汚染水、山火事の煙をイメージした焦げくさいスモークモルト(麦芽)、干ばつに強い穀物(キビ、ソバ)、保存可能なホップエキス、そして苦味成分としてのタンポポなど、気候変動が激しい未来においても、手に入るであろう原材料が使われている。

もちろんコクや深みなどは一切なく、SNSでは口に含んだ瞬間に吹き出している人の動画などがアップされている。

気候変動ビールを作成したNew Belgiumは、こうしたビールが当たり前になってしまうことを防ぐために、これまでも継続的に環境問題の啓発を行ってきた。

動画内では、「自社のビールが持つ甘味や苦みの絶妙なバランスやホップの香りといった魅力は、素晴らしい原材料が手に入るおかげで完成する。しかし、気候変動が進んで新鮮な原材料が手に入らなくなれば、ビールの味は変わり、価格も上昇するだろう」と語る。

そんな未来を防ぐために、同社は「フォーチュン500(全米総収入上位500社)」のうち、大胆な気候変動対策を講じていない70%に呼びかける「Last Call for Climateキャンペーン」を継続して実施している。その一環として考案された気候変動ビールの販売地域はアメリカ限定となっているが、キャンペーンにはオンラインを通じて参加が可能。また、公式サイトからは8本$39.99で購入できるようだ。

自分たちの生活を彩る“当たり前”を守るためにも、ビールが好きな方はぜひ参加してみてはいかがだろうか。

公式サイトはこちら

キャンペーン参加はこちら

Top Image : ©New Belgium Brewing

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