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2024.12.02
知財ニュース
ハッブル・ネットワーク、世界初の宇宙からのBluetooth接続に成功
ハッブル・ネットワーク社は、世界初の宇宙からのBluetooth接続に成功したと発表した。
SpaceXのライドシェア・プログラム・ミッション「Transporter-10」として、カリフォルニア州のヴァンデンバーグ宇宙空軍基地から衛星が打ち上げられ、600kmという驚異的な距離を超えて、3.5mmのBluetoothから信号を受信することに成功したのだという。
同社の共同設立者兼CEOであるAlex Haro氏は、「Bluetoothチップから直接信号を送信し、600km離れた宇宙空間で受信できることを実証することで、新たな可能性の領域を切り開きました」と述べている。
従来のネットワークでは、電力の大量消費など世界規模で効果的に運用するにはコストがかかりすぎることが問題だった。同社のこの画期的な技術では、市販のBluetoothデバイスをソフトウェアアップデートだけで携帯電話の受信なしで衛星ネットワークに接続できるようになる。また、バッテリーの消耗は20分の1、運用コストは50分の1にすることができるとのこと。
この技術は、単に宇宙に信号を送るということだけではなく、世界中の産業にどのような影響を与えるかが重要なのだという。同社は、消費者向けデバイス、建設、インフラストラクチャ、サプライチェーン、物流、石油とガス、防衛などの分野のパイロット顧客と協力し、技術の活用を模索している。
Bluetoothデバイスは年間50億台近く販売されており、共同創設者兼CTOのBen Wild氏は、「既存の Bluetooth対応デバイスを改造して、ハードウェアを変更することなくハッブルネットワークにデータを送信できるようになり、接続の新しい時代が到来します」と述べている。
Top Image : © ハッブル ネットワーク