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2023.01.19

知財ニュース

「手のひらを虫が這う感覚」を再現できる、極薄の「ウェアラブルVR皮膚シート」─皮膚貼付けでワイヤレス触覚

CityU researchers develop wireless ultrathin kin VR 2-29 screenshot

香港城市大学の研究者らが、皮膚一体型の超薄型触覚刺激デバイス「Wetac(ウィータック)」の研究開発を発表した。

「Wetac」は手のひらに装着する超薄型電極シート(厚さ220μ〜1mm程)と、手の甲に装着するドライバーユニットから構成されたデバイス。従来の触覚刺激デバイスのインターフェースは手袋型であったり有線で電源接続が必要であったりと扱いづらいものが多かったが、本デバイスは軽量かつワイヤレスなため装着感を低減できる。

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なお、ドライバーユニットはワイヤレスチャージ可能な小型バッテリーにより稼働し、Bluetoothでスマホなどからも制御できる。また、電極シートに取り付けられた最大32個の電気触覚刺素子が手のひら全体の触覚をカバーし、ユーザーごとに異なる手の感度に合わせた電気刺激を細かくプログラム設定可能。バーチャルシーンにおいても、視覚と聴覚を連動させることで、バーチャルのテニスボールを掴んだり、サボテンの棘に触れたりと、リアルな触覚を体現できるという。

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高い没入感と臨場感を実現できる本デバイス。研究者らは、VRの触覚刺激デバイスとしてだけではなく、ロボティクスの遠隔操作や義肢装具からの感覚取得、緊急災害警報、スキルトレーニングやリモート学習などへの活用も考えられるとしている。

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Top Image : © NFT INT LLC

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