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2024.11.01
知財ニュース
越前焼の粘土で作るワインボトル、グッドデザイン賞を受賞―越前焼協同組合とのコラボ
福井県越前市のワイナリー「SIX THREE ESTATE」が、地元の伝統工芸を結集したオリジナルのワインボトル「SIX THREE ESTATE ECHIZEN」を開発し、グッドデザイン賞を受賞した。同ボトルは12月1日から販売を開始する。予約開始は11月1日から。
同ワイナリーは「世界に通用するワインを福井から」」「福井でのワイン文化の創生」を掲げ、2022年に創業。古代ジョージアの“クヴェリ”と呼ばれる土器による醸造醸造法に着想を得て、地元の粘土質の土壌を生かした陶器ボトルでのワイン熟成に挑戦し、越前焼協同組合とのコラボレーションが実現した。越前市白山地区の農場の土壌はもともと粘土質で、近隣の日本六大古窯の一つ越前焼に通じており、粘土質の農園の土を生かした容器を作れば相性の良いボトルができると考えたという。
ボトルデザインは、地元出身のプロダクトデザイナー、株式会社プレーン 渡辺弘明氏が担当。華美さを抑えたシンプルな造形ながら、注ぐ際の所作の美しさが際立つよう、注ぎ口を偏心させたユニークな形状とラベルレスデザインを採用している。
ボトルデザインはグッドデザイン賞も受賞し、審査委員からは「越前焼の伝統と、ラベルレス・量り売りといった持続可能なシステムの融合が、新たなワイン文化を創造する可能性を秘めている」と高く評価された。
今回販売するオリジナルボトルのワインは、育成から提供まで、全ての工程に越前の風土を反映した、究極の「越前テロワール」を体現するワイン。
ボトル以外にも、越前和紙の手漉きパッケージを採用するなど、まさに越前伝統工芸の粋を集めた見逃せない逸品となる。
Top Image : © エイティーンスコーポレーション 株式会社