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2024.03.21
知財ニュース
ドイツテレコムが最新技術を「MWC」で展示、AIとWeb3融合の未来型コミュニケーション
ドイツ テレコムは、現地時間2月26日、バルセロナで開催の「Mobile World Congress(MWC)」でデザイン研究プロジェクト「Concept T」を公開した。
„Concept View“: Holograph of a soccer stadium © Deutsche Telekom
「Concept T」は、人工知能(AI)、Web3、コンピュータービジョン、Wi-Fiセンシング、ホログラフィーなどの最先端テクノロジーを組み合わせたコミュニケーションにおける将来のビジョンを示すものとのことだ。
この「Concept T」において、今回3つの研究成果が公開された。
1つめはAIベースのアバター「Concept View」だ。「Emma」というアバターホログラムでユーザーとコミュニケーションが可能とのこと。
"Concept View": Conversation with the avatar "Emma". © Deutsche Telekom
日常生活のあらゆる場面でパーソナル・アシスタントとしてユーザーをサポートする。買い物のコンセルジュのような役割や、映画、本、曲の選択を手助けするキュレーターとしてなど、ユーザーの生活をサポートしてくれる。Web3のアプリケーションもマスターしており、暗号通貨やNFTの管理も可能だ。
2つめは、従来のルーターをベースに、要素を追加することができる「Concept Level」。例えば、ディスプレイ付きの円筒形モジュールはAI音声アシスタントが搭載され、インタラクティブなディスプレイを介してスマートホームの制御が可能。
“Concept Level“, the modular system. © Deutsche Telekom
円錐形のモジュールは、WiFiセンシングとルームモニタリングを提供。玄関ドアの監視や空き巣警告などのホームセキュリティとして機能する。また、高齢者だけでなく、転倒を検知するセンサーや心拍数をモニターするセンサーも備えられている。家庭内で緊急事態が発生した場合、家族や医師に自動的に通知されるとのこと。
Web3モジュールは、暗号通貨やNFTの安全な保管のためのデジタルウォレットとして機能する。使用すると「マゼンタ・トークン」が生成され、例えばアップグレードの引換券として利用が可能だ。
もうひとつのコンポーネントはメッシュモジュールだ。完璧な接続性を確保し、特に優れたWiFiカバレッジが必要な場所では接続を強化する。
個々のモジュールはWiFi充電により非接触で電力供給されるため、ベースモジュールとは別に動作させることもできる。スマートフォンやスマートウォッチなどの他のデバイスは、ベースモジュールのエリアでワイヤレスに充電することができる。
3つめは大きな目と笑顔が、親しみを与える小型のロボット「Concept Buddy」だ。「Concept Level」のすべての機能が備わっており、移動も可能。キャスター付きで家の中を移動し、部屋の空気の質を測定したりすることができる。
"Concept Buddy", a friendly butler. © Deutsche Telekom
プロジェクターも内蔵されている。観葉植物の上に雨雲の画像を表示し、水やりが必要なことを知らせてくれたり、パーソナル・トレーナーのワークアウトのビデオを壁に投影することも可能だ。
Top Image : © Deutsche Telekom