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2022.01.11

知財ニュース

日本最大級のハードウェアコンテスト「GUGEN」が2021年も開催―GOODアイデア賞に法政大3年生の塗り薬記録デバイスが受賞

Loglee

ピーバンドットコムが主催する日本最大級のハードウェアコンテスト「GUGEN2021」の選考会および授賞式が2021年12月11日に開催され、法政大学デザイン工学部のTeam Logleeによる「塗り薬情報記録デバイス Loglee」がGOODアイデア賞、CAMP FIRE賞を受賞した。

ハードウェアの募集と支援を行うGUGENコンテストは2013年から毎年開催されており、2021年度の「GUGEN2021」は「ユーザーの課題を解決する『未来のふつう』となるアイデア・製品を具現(GUGEN)化する」をテーマに開催された。一次選考通過作品22点から、大賞ノミネート作品6点が選出され、そこから大賞1作品、優秀賞2作品、学生賞1作品などが選ばれている。

「Loglee」は、塗り薬を使った時の情報を記録するセンシングデバイス。アトピーなど慢性的な皮膚炎に悩む人への対策として、いつ塗り薬を使ったか、薬の種類や塗布量をセンサーで記録する。

Loglee

使い方は、薬を塗った際に薬の容器をセンシングデバイス「Loglee」の上に置くことで、容器のタグによって薬の種類、使用時間や回数、塗った薬の量を読み取り自動記録する。また、記録はWeb上にWiFiで送られるため、医師に自宅での治療状況を正確に伝えることが可能になる仕組みだ。

皮膚疾患に悩む子の親は、定期的に子供に薬を塗り、日々の塗布の記録は治療改善に欠かせない。一方で紙やアプリでの手動での記録は手間がかかり、継続が困難なことから、塗った薬の情報を自動記録する「Loglee」を提案・開発したとのこと。

薬をデバイスに置いた時にはデバイスのオブジェクト(花の部分)が揺れるため、子ども自身が薬を塗る行為を楽しむことで子ども自らの塗る行為を促進し、親の負担を減らす工夫が施されている。

GUGEN2021の審査ポイントとして「顕在化していないが確実に世の中にある課題に着目して、実現した」ことが評価点となり受賞。「Loglee」はおよそ1年をかけて開発し試作化にこぎつけたとのこと。今後、小型化を進め3年後の製品化を目指したいとしている。

GUGEN2021表彰結果概要
・大賞:「ICOMA タタメルバイク」(チーム名:株式会社ICOMA)
・優秀賞:「農業用AIロボット」(チーム名:輝翠Tech)
・優秀賞:「微生物蛍光ライト ~ウィズコロナに必要な高い接触感染対策を支援~」(チーム名:HA-PPY)
・GOODアイデア賞:「Loglee」(チーム名:Team Loglee)
・学生賞:「Venty-テレワークのための換気促進デバイス」(チーム名:Ventyを制作)
・ほしいね賞:「マイコン学習ボード」(チーム名:川島企画)

「GUGEN2021」受賞作品結果報告

「Loglee」作品概要はこちら

Top Image : © Team Loglee

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