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2024.05.02
知財ニュース
窓のないコンクリート壁の集合住宅「THE CONTOUR」が竣工、都心のプライバシーと騒音に対処
2024年2月、東京・旗の台地区に、壁2面が窓の一切ないコンクリート壁の新しい集合住宅「THE CONTOUR」が完成した。このプロジェクトは、神谷修平と彼のチーム、KAMIYA ARCHITECTSによって手がけられ、建物は5階建てとなっており、合計14戸の住宅が含まれている。この地区の特性である騒音やプライバシーの問題に対処するための建築技術が採用された。
「THE CONTOUR」の特徴は、その外壁だ。環状7号線と歩道橋に接する2面の壁から通常の窓を排除し、2面全面がコンクリートの壁で固められ、外部の騒音や視線から住人を守る。また外壁には通常約3メートル間隔で見られる施工目地を、無数に配置することで、建物の特性を活用したデザインになっている。
主に小規模な住戸が中心だが、最上階には大きなテラスが付いている2軒のペントハウスがあり、都心の景色を一望できる。これらの住戸は、北欧デザインの家具で知られるBoConceptとの協力により設計された。
この建築は、都市のインフラとヒューマンスケールの間のギャップを埋めるための試みとして計画された。そのため、建物は都市部の環境に適応すると同時に、住居としての機能を発揮できるように設計されている。日影規制や斜線制限といった建築基準法の制約に対応した、削られたような建物のフォルムが特徴的だ。
Top Image : © KAMIYA ARCHTECTS