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2022.10.18
知財ニュース
次世代風力発電機開発のチャレナジー、前澤ファンドから総額約12億円の資金調達─羽なし風車で台風もエネルギーに
株式会社チャレナジーは9月22日、株式会社前澤ファンドを引受先とする第三者割当増資を実施し、総額約12億円の資金調達を行ったことを発表した。
同社は、世界初となる「垂直軸型マグナス式風力発電機」の実用化に成功したベンチャー企業。2011年の福島第一原発の事故をきっかけに日本のエネルギー問題に着目し、世界的にも気象環境の厳しい日本で風力発電を普及させることをミッションに事業を展開してきた。
同社が開発する「垂直軸型マグナス式風力発電機」は全方向の風向きに対応できる“垂直軸型”の風力発電機。円筒を回転させることで発生するマグナス力(物体を回転させた際に風向きに対して垂直方向に働く力)を活用して発電することで、激しく風向が変化する天候下でも一定の稼働力を維持できる。
同社では、2018年8月に沖縄県石垣島で10kW機の実証実験を開始。2020年度には10kW機を量産化し、2021年8月にはフィリピンで10kW機の稼働開始を行ってきた。今後は、今回の調達資金を活用し、「マグナス風車」の更なる大型化の開発や、採用・組織体制の強化を行っていく予定とのこと。これにより、台風などが頻発する日本の風力発電の強化や、島嶼部を中心とした世界各国の非電化地域への安定した電力普及の実現を加速させるという。
Top Image : ©︎ 株式会社 チャレナジー