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2024.03.25

知財ニュース

スマホをタッチするだけで、毎日のルーティンを簡単に─NFC搭載のレザータグ「Stick nTag」が登場

2024 0325 02

パリの学生グループが、マイクロサクションテープでどんな表面にも無限に取り付け可能なNFCアップサイクルレザータグ「Stick nTag」を開発した。「Stick nTag」はクラウドファンディングサイト「Kickstarter」にて発表されている。

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「Stick nTag」は、NFC(Near Field Communication)という近距離無線通信を革素材のアップサイクルレザーに挿入した製品だ。スマホをこのタグにタッチするだけで、プレイリストの起動、アラームの設定、Wi-Fiネットワークへの接続などが、簡単にできるとのこと。毎日のルーティン作業を簡単にプログラミングしてくれる。

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革は厚さ1.0mmと1.5mm程度の動物皮革のアップサイクルレザーを使用している。直径25mmのNFCチップと888バイトのメモリを搭載。背面には0.5mmのマイクロサクションテープが付いており、どんな表面にも貼り付けることができる。

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「Stick nTag」は、パリのアトリエで、熟練した職人が、環境への影響を最小限に抑えながら丁寧に作り上げている。まず、革の端切れとマイクロサクションテープを裁断。次に、非常に薄いNFCチップがその間に挿入される。続いて裁断とプレスが行われ、精巧に仕上げられた製品が出来上がるのだという。

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iOSユーザーは「Shortcut」、Androidユーザーは「NFC tools」のアプリを使って簡単にプログラムが可能だ。

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「Stick nTag」は、パリの未来技術研究所のクリエイティブ・テクノロジーを学ぶ3人の学生グループによって開発された。

この学生グループは、高級品産業から発生する驚くべき量の皮革廃棄物について非常に懸念していた。推定によると、ジャケットやバッグなどの商品を生産する際に、原皮の約20~30%が廃棄されている。1キログラムあたり20〜40キログラムのCO2相当量を排出するという革の生産が環境に与える影響を考え、これらの革に意味のある目的を求めるようになったとのこと。

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クリエイティブ・テクノロジストとして、身近でローテクなイノベーションを通じて人々の生活を簡素化し、向上させたいという願いは、持続可能性へのコミットメントと交差していた。この2つの動機を結びつけることで、アップサイクルレザーをスタイリッシュで環境に優しく、実用性の高い製品に再利用するという画期的なアイデアを思いついたのだという。

「Stick nTag」(クラウドファンディングサイトKickstarter)

Top Image : © 未来技術研究所 クリエイティブ・テクノロジー

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