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2021.10.21
知財ニュース
Nreal社が新型ARグラス「Nreal Air」を発表─KDDIとNTTドコモが12月より発売開始予定
中国に本社を持つNreal(エンリアル)は、軽量でサングラスの様に装着ができるAR(拡張現実)グラス「Nreal Air(エンリアル エアー)」を発表した。Nreal Airは、2021年12月より日本・中国・韓国を含むアジアの3つの主要市場を対象に展開予定。日本では、前モデル「Nreal Light」の販売を行っているKDDIと、新たにNTTドコモが、12月以降の発売を予定している。
Nreal Airは、スマートフォンなどと接続することでグラス内にAR画像が映し出され、現実世界に重ねて表示ができるデバイス。サングラスのようなデザインで折り畳みも可能で、重量は約76gと軽量(前モデルは106g)、屋内外で使用ができる。YouTube動画の視聴やメディアのストリーミング、モバイルゲームのプレイなど、主に日常的なエンターテインメントでの使用を目的として設計されている。ユーザーとの距離が一定距離(約4m)であれば、ARのバーチャルスクリーンは、視聴に適した130インチのサイズでユーザーの目の前に投影される。
マイクロOLED(有機EL)チップを搭載し、1度あたり49ピクセル(PPD)という高密度で高解像度なディスプレイも実現。また、Nreal Airには、Nreal Lightにない性能も盛り込まれている。顔の構造に適応した人間工学的な快適さを提供するため、レンズを傾けることで視野角を3段階に調整できる制御システムや、頭を保持してズレない弾性のあるフレームアームなどを採用している。
他方、Nreal Lightに搭載されていた外向きのカメラは、Nreal Airから外されている。そのためNreal Airには、空間認識やユーザー位置のトラッキング機能はない。その分、デバイスの低価格化と軽量化を実現し、また外向きのカメラが無いことでプライバシーの保護にもつながるという。
Nrealによると、韓国ではNreal Lightユーザーの78%がストリーミングコンテンツを視聴しており、日本でもその傾向にほとんど違いが見られなかったという。またニューノーマルな生活にシフトする中で、Nreal Lightは映画館の代替としても好評を得ている。
より使いやすさを追求したNreal Airは、スマートフォンのように普及し、多くの人や企業がARを利活用する社会を作り出すと期待される。
Top Image : © 日本Nreal 株式会社