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2021.02.10

知財ニュース

知財権大国・中国、2020年の発明特許授権数は53万件・有効特許件数は221万3000件に

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産業の発展を促すためには知的財産権を保護することが重要です。日本企業では、2020年に米国特許商標庁(USPTO)に登録された特許数においてキヤノンが3位となり、35年連続で5位以内を獲得という偉業を成し遂げました。デジタルカメラ市場が低迷する中で、知財戦略の強化による発展を見せています。

国際ビジネスにおいても科学技術の革新とともに知的財産権の保護を推進していくことが大切だと考えられていますが、現在知的財産権保護の取り組みを積極的に行っている国のひとつが中国です。2019年には国際出願件数で中国が米国を追い抜き、初めて世界トップに立つという成果を収めています。

中国の知的財産権大国としての動向に関心が寄せられる中、中国国家知識産権局(知財局)は2020年の中国の特許、商標、地理的標章(地理的表示)、集積回路の回路配置に関する統計データを発表しました。それによると、2020年の中国の発明特許授権数は53万件を達成し、知財権事業が目覚ましい発展を遂げているそうです。2020年末の時点で、中国国内の有効特許件数は221万3000件。人口1万人あたりの発明特許登録件数は、国の第13次五カ年計画綱要で目標とされた12件を上回る15.8件となりました。

全国の知財権システムが処理した特許侵害紛争の行政裁決案件は4万2千件を超え、知財権保護の社会的満足度は初めて80ポイントを超えて80.05ポイントに達した。

企業の海外における知財権運営能力がさらに増強された。データによると、20年1-11月に、中国の知財権使用料の輸出額は74億7000万ドルとなり、前年同期比24.2%増加した。

(人民網日本語版から引用)

中国では2008年に「国家知的財産権戦略大綱」が制定され、知財権保護が国家戦略に格上げされました。ほぼ全ての主要な知的財産権国際条約への参加や、80余りの国や国際機関との協力関係の構築、「中欧地理標識協定」の締結など、10年以上にわたって知的財産権保護の取り組みを強化してきた結果が現れています。

中国が推進している同国とヨーロッパにかけての巨大経済圏構想「一帯一路」沿線国も中国での特許運営能力を強化しており、中国での発明特許出願件数は2万3000件にのぼりました。中国の戦略的かつ継続的な知的財産権保護の取り組みをモデルとして、沿線諸国の知財権事業の発展にも期待が高まります。

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