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2025.12.08

知財ニュース

横浜市、日本初のリユースカップ式ドリンクマシンの実証実験を開始―期間は12か月間、市庁舎に設置

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NOMU ENTERPRISE合同会社は、横浜市と連携してリユースカップ式ドリンク自動販売機の実証実験を開始すると発表した。実証実験は、横浜市市庁舎25階北側で、2025年9月29日(月)から12か月間実施される。

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日本は、一人当たりのプラスチックごみの排出量が世界で2番目に多い国であるとされている。ドリンクの自動販売機におけるリユースカップの使用によるPETボトルの削減は、この環境課題の解決に貢献するものであり、同社はこの自動販売機の設置を拡充していくことで、プラスチックごみの削減を加速させていきたいと考えている。

また、PETボトルの使用は、環境負荷だけでなく、マイクロプラスチック粒子が内容物に漏出することによる健康への影響も懸念されており、本事業を通じて現代の健康課題の解決にもアプローチしていくとのこと。

今回、2050年の脱炭素社会の実現に向け、環境にやさしい行動や脱炭素・環境施策を推進する横浜市と実証実験に取り組み、両者が目指す「脱炭素社会」に向け、プラスチックごみの排出を抑えた新しい水分補給の可能性を探る。

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この自動販売機では、竹やコーンスターチを原料としたバイオマス素材でできた外側のケースとステンレス製の内側のカップで構成された容器でドリンクが提供される。外側のケースはユーザーが保有し、内側のカップのみ使用後に回収され、洗浄、殺菌されたのちに再利用される。ケースにはICタグを搭載し、スマホアプリとリンクさせて水分補給状況の管理やドリンク受取認証キーとして利用できる。

03 TASOボトル 右から二番目が横浜オリジナルケース 一番右が内側カップ

今回の横浜市との提携を記念し、横浜の海をイメージしたブルーのグラデーションをあしらった、特別な横浜オリジナルケースを用意している。同社は、このリユースシステムによって、PETボトル使用量を削減し、プラスチックごみの排出による環境への影響を低減することに貢献するとしている。

04 ドリンクメニューの一例

150種以上のドリンクメニューアイテムが用意され、フルーツドリンク、フレーバーティー、オリジナルドリンクなど、素材とおいしさにこだわった多彩なメニューを展開している。フレーバーや甘さなどを調整することで、100万通り以上のカスタマイズから自身に合った一杯の選択が可能だ。価格は、150円~390円(300ml)で、価格は季節等により変更となる可能性があるとのこと。

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ユーザーは、専用のスマホアプリでドリンクを選択し、アプリ内でドリンクをカスタマイズすることが可能。またアプリ上で、AIバーテンダーの「NOMUちゃん」に好みやその日の気分を伝えると、おすすめドリンクの提案を受けることができる。アプリで購入代金をデジタルウォレットにチャージし、ドリンクを注文する。自動販売機で受け取り、飲み終わった後は内側のカップを専用ボックスに返却する。

本実証実験は、横浜市が運用する公民連携事業「共創フロント」の一環として行われ、CO2排出の原因となる使い捨てプラスチック容器の削減を図ることを目的として、同社の提供するリユースカップ式ドリンクマシンの利用ニーズや運用上の課題を検証する。また、本実証実験での設置が、同社のドリンクマシンの設置第一号とのことだ。

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Top Image : © NOMU ENTERPRISE 合同会社

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