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2023.12.19

知財ニュース

メタバース内で悪質ユーザーの影響を減衰させる特許、Appleが出願─接触距離や音量の制限、落書き削除など

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デジタル空間に書かれた落書きを消す。米国特許商標庁が現地時間2023年8月1日に公開した、Appleの特許出願技術「METHOD AND DEVICE FOR ATTENUATION OF CO-USER INTERACTIONS(共同利用者の相互作用を減衰させる方法および装置)」にはそんな技術が含まれている。

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出願技術は、コンピューターで構築・設定された「SR(simulated reality)空間」で、共同利用者が社会的節度を超えるような違反を犯した際に、該当者アバターの空間内での作用を低下させる技術をまとめたものだ。

同社は、SRに該当する設定空間としてVR/MR/ARを例示。SR空間を提供するデバイスの一例に、ヘッドマウントシステムを挙げている。Appleは2024年上旬に、同社初となるヘッドマウントシステム「Apple Vision Pro」の発売を予定しており、それを想定したものと見られる。

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出願技術では、アバターの距離や音量、行動パターンなどを基準とし、基準を超える違反があった場合に、違反者のアバターの作用を減衰させる。例えば、特定アバターに対し、大声で叫び続けるなどの迷惑行為をしたアバターは音量を調整。近距離でコラボするコンテンツで邪魔をするアバターは、可視性を低めたり、他アバターとの距離を放したりする。

前述の落書きを消す技術もその1つだ。Appleは、デジタル空間内に飾ってある絵画に、悪意のあるアバターがスプレー缶で落書きした場合を例示している。その際、空間から減衰する対象には、落書きそのもののほか、使ったスプレー缶、落書きをしたアバターを含む。また居合わせた他アバターがその場を退出しやすいよう、ドアを出現させて、違反したアバターをその場にとどめて分離するような技術も含めている。

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VR、メタバースなどの技術進展に伴い、デジタル空間内に別人格や部屋を持つ人が増えている。Appleの出願技術は、デジタル空間の安寧を保ち、さらなる発展を促すと期待される。

特許情報 “METHOD AND DEVICE FOR ATTENUATION OF CO-USER INTERACTIONS”

Top Image : © Apple Inc.

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