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2023.11.17
知財ニュース
モトローラ、折り曲げて手首に装着できるスマホを開発
モトローラは、Lenovoが開催した年次カンファレンス「Lenovo Tech World '23」で、さまざまな形状に曲げたり成形したりできる新しいアダプティブ・ディスプレイ・デバイスのコンセプトモデルを発表した。折りたたみ式と巻き取り式デバイスのディスプレイを基盤としている。
この度発表された最新版コンセプトモデルは、ユーザーのニーズに応じてさまざまな形に折り曲げたり、成形したりできるFHD+pOLEDディスプレイを採用している。LenovoはこれまでにスマートフォンとPCの両方のカテゴリーで折りたたみ式・巻き取り式デバイスを発表しており、今回のアダプティブ・ディスプレイのコンセプトは、こうしたディスプレイと機械的革新を基盤としている。
本製品は手首に装着するための巻き付けや、複数のスタンドモードのポジションまで調整可能。フラット状態では、6.9インチディスプレイを平らに置いた場合、一般的なスマートフォンと同様のフルAndroidを体験できる。
直立位置では、自立型のデバイスへとその姿を変え、4.6インチディスプレイで、フルAndroidをよりコンパクトに実行可能だ。このほか、デバイスを手首に巻き付けると、モトローラの折りたたみスマホ「motorola razr+」の外部ディスプレイと同様の体験が得られ、外出先でも接続を維持できる。
このほか、大規模言語モデル(LLM)を採用した、AIの最新トレンドに画期的なアプローチとなるMotoAI機能も発表。MotoAIのパーソナル・アシスタントと会話することで、質問への回答やメッセージの下書き作成、タスクのスケジュール設定などが可能だ。
大半のLLMはクラウドベースの演算を実行するのに対し、MotoAIはデバイス上のローカルでデータを処理し、タスクを実行できるため、ユーザーのデータプライバシーはより強固に保護される。MotoAIには、オンデバイスのナレッジベースも採用されており、ユーザーのパターンや嗜好を各自の体験に反映させることで、使い込むほどよりダイナミックで個人にあった便利な存在へと成長していくとのことだ。
その他にも外出先でのリアルタイムな文書スキャンの需要の高まりを受け、現在モトローラのカメラシステムに搭載されている文書スキャナー機能を強化したAIコンセプトモデルを発表した。撮影した対象物の折り目や影を最小限に抑え、画質を向上させ、文書や画像の見栄えを可能な限り鮮明にする。
さらに、長文のチャット、電子メール、レポートを取り込み、重要なメッセージを抽出するAIテキスト要約機能や、プライバシー保護の観点では、AIを活用してSNSで投稿されたプロフィール写真や氏名部分を特定、ぼかして不鮮明化することによって、個人情報とプライバシーをシームレスに保護できるなど機能も発表した。
Top Image : © Motorola Mobility LLC.