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大阪・関西万博
2026.05.28
知財ニュース
大阪・関西万博の設備・パビリオンが続々と再始動、国内で進む「レガシー継承」の最新動向

2025年4月13日〜10月13日の期間で開催された大阪・関西万博の設備やパビリオンの再利用が続々と行われ、新たな施設の創設や企業での活用が実施されている。
大屋根リング
「最大の木造建築物」として、2025年3月4日にギネス世界記録に認定された万博のシンボル「大屋根リング」は、北東部分約200mを、展望台などの公園施設として整備、管理される予定で、最先端技術を活用し、当時の万博を追体験できる空間を目指すという。この大屋根リングの周囲は、大屋根リングと一体となったみどりに親しめる空間として「記念公園ゾーン」(約2.9ha)を整備し、大屋根リングを背景とした交流や出会いの「場」を持続的に再現する。また、同ゾーン内には「EXPO2025記念館(仮称)」を設置し、万博の記憶を後世につなげる情報発信や交流促進のための公園施設として新設される計画だ。
null²
落合陽一氏がプロデュースしたシグネチャーパビリオン「null²」は、横浜ランドマークタワーの常設シアター(横浜みなとみらい)の常設シアターにて、「null²ⁿ(ヌルヌルネクサス)」として2026年中のオープンを予定している。「null²」は、仏教哲学の「空」と計算機科学の「null」を融合した概念を根底に、特殊ミラー膜・LED・ロボティクスを組み合わせた体験型インスタレーションとして構成され、万博期間中にのべ約60万人が来場した作品。デジタルとフィジカルが鏡面を通じて溶け合う「計算機自然(デジタルネイチャー)」の世界観を体現して話題を呼んだ。
今回の「null²ⁿ(ヌルヌルネクサス)」は、その内部体験を拡張・継承したインスタレーション作品で、落合氏のシグネチャー作品として、万博のシアターエレメントを核に新たなゾーンを加えて再構成される。この横浜でのオープンを第1弾とし、続く第2弾では2027年3月に開幕予定の「2027年国際園芸博覧会(GREEN×EXPO 2027)」にて「null⁴(テトラヌル)」を展示する予定となっている。
シグネチャーパビリオン「いのちめぐる冒険」
また、別のシグネチャーパビリオン「いのちめぐる冒険」も、企業の関西拠点オフィスで万博レガシーとして活用、再生される。デジタル・トランスフォーメーション(DX)を支援するスパイスファクトリー株式会社が2026年3月2日に開設した関西拠点の新オフィスに、パビリオンで使用された外壁コンクリートパネルがオフィスの内装として再構成される。
このパビリオンの外壁には、鉄骨フレームと特殊なコンクリートパネルからなる多彩な「セル(Cell:細胞)」が一つの「いのち」として構成され、万博期間中、来訪者を迎えていたものだ。
セルは、海水を使用したコンクリートパネルによって構成されていた。緊張材として鋼線の代わりに炭素繊維ケーブルを使用することで、真水ではなく大阪湾の海水を配合することが可能になり、長寿命化等の多くの革新性をもたらしている。今回の取り組みでは、この外壁コンクリートパネルを、新オフィスの内装デザインに組み込むことで、万博で生まれた建築資材の価値を次の用途へとつなぐ。
ウーマンズ パビリオン in collaboration with Cartier
このほか、有限会社永山祐子建築設計による「ウーマンズ パビリオン in collaboration with Cartier」の組子ファサードは、「2027年国際園芸博覧会(GREEN×EXPO 2027)」の屋内出展施設のファサードとしてリユースすることが決定。
スイスパビリオン
さらに、赤い球体モニュメントが象徴的だった「スイスパビリオン」の出展建築物の一部は、ケンミン食品株式会社の篠山工場(兵庫県丹波篠山市)へ移設するなど、国内・海外パビリオンのレガシーが続々と次世代へ継承されている。
Top Image : © 公益社団法人 2025年日本国際博覧会協会
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