No.1179

2026.08.04

放射線や強力な磁場を使わず、超音波と水を利用した次世代の全身スキャン技術

Midjourney Scanner

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概要

「Midjourney Scanner(ミッドジャーニー・スキャナー)」は、画像生成AIで知られるMidjourneyが発表した、超音波と水のみを用いて全身をスキャンする次世代の医療・ウェルネス用スキャナー。「MRIレベルの精密な検査技術と、スパを訪れるような気軽さを融合させる」という同社のビジョンから誕生。被ばくリスクのある放射線や強力な磁場を一切使わず、温水プールに入るだけで、わずか60秒以内に全身の精密な3Dデータを取得することを目標としている。2027年末には、米国サンフランシスコの中心部に本スキャナーやサウナ、温浴・冷水浴施設を備えた24時間営業の「極上スパ」をオープン予定。従来の重苦しい医療検査のイメージを覆す、全く新しいヘルスケア体験として世界的な注目を集めている。

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なぜできるのか?

放射線や強力な磁場も不要、超音波と水だけでスキャン完了

放射線や強力な磁場も不要で、超音波と水だけでスキャンを完了することができるスキャナー。まず、黄金色の光が差し込む浅いプールに入り、レールに接続された台の上に立つとその台がエレベーターのように、毎秒約5cmの速度で下降する。下降していくと、体は水中センサーのリングを通過し、センサーがあらゆる角度から超音波を体に向けて発信する。この水中センサーのリングは、50万個もの小さな正方形でできたリングで、それぞれの正方形は細かい砂粒ほどの大きさとなっており、それぞれが小さなスピーカーと小さなマイクの両方の役割を果たしている。この十分な数の超音波と角度を用いることで、体内で何が起こっているのかを画像として捉えることができる。同社は、この処理にかかる時間を60秒以内に抑えることが目標だとしている。

50万個の正方形でできた水中センサーのリングで全身をスキャン

50万個の小さな正方形でできた水中センサーのリングは、それぞれの正方形が超音波を発し、その波紋を毎秒数百万回記録し、毎秒テラバイトものデータを生成する。このデータをHD動画に変換すると、1秒分のスキャンデータにつき500時間分の映像になるのだという。超音波の波は、水から皮膚、脂肪、筋肉、骨に移行するたびに形を変える(密度や硬さが変化するたびに波が変化する)。この波の変化を何千台ものコンピューターによって分析し、体内の構造を「画像」で再構築することで、体内に何があるかを把握することができる。これらの画像がすべて組み合わさることで、ミリメートル単位の精度で体の3Dマップが作成される。同社によると、MRIによく似ているが、速度はほぼ100倍とのこと。

スキャナーを取り入れた初のスパをオープン予定

2027年末頃にサンフランシスコの中心部にスパをオープンし、このスパにスキャナーや温水浴槽、サウナ、冷水浴槽が用意される予定となっている。Midjourneyは、この温かくて穏やかな水の特性を活かして、健康を目的としたものではなく、スキャナーがなくても行きたくなるような場所を作り上げたいと考えており、24時間365日利用できる設備を想定している。また、スキャンはあくまで副産物だとしており、このスパは一人でも友達と一緒でも、心から楽しめる場所であるべきだと位置付けている。

2028年にはより多くの都市に展開、第3世代へのアップグレードなどを予定

今後12ヶ月間は、アルゴリズムとハードウェアの改良を進め、システムの潜在能力を示すための研究試験の実施、第2世代の設計、最初の「研究施設」の構築を進める。医療の診断機能にはアメリカ食品医薬品局(FDA)の承認が必要だが、詳細な体組成マップの提供から始めていき、機能向上のために定期的に試験結果をFDAに提出していく予定なのだという。また、2028年にはより多くの都市への展開、第3世代へのアップグレードを予定している。さらに、2031年までに世界中に5万台以上のスキャナーを配備し、月間10億回のスキャン能力を実現することを目標にしている。将来、十分に普及すれば世界の全死亡者数の30%、医療費の50%を削減できる可能性が十分あると考えられている。

相性のいい産業分野

旅行・観光

高級ホテルや温泉施設へ導入し、贅沢なリラクゼーションと高度なヘルスケアチェックを同時に提供するプレミアムサービス

アート・エンターテインメント

光と水、先進テクノロジーが融合したメディカル・イマーシブ施設としてのエンタメ展開

医療・福祉

骨密度、筋肉量、体脂肪のミリ単位の変化を視覚化し、病気の早期発見やパーソナライズされたトレーニング指導に活用

この知財の情報・出典

この知財は様々な特許や要素技術が関連しています。
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Top Image : © Midjourney