多孔質シリカの力で病臭・排泄臭を吸着する、医療・介護向け消臭シート
デオリカあんしん消臭シート

概要
「デオリカあんしん消臭シート」は、総合包装容器メーカーの東洋製罐グループホールディングスと日本臓器製薬が共同開発した、医療機関・介護施設向けのロール型消臭シート。東洋製罐グループが独自開発した多孔質シリカ由来の消臭剤「Deolica®(デオリカ®)」を採用。がんの自壊創や褥瘡(じょくそう・床ずれ)に伴う病臭、排泄物臭といった、さまざまな臭気を低減し、医療・介護現場における環境改善を図る。非滅菌の衛生雑貨として、ガーゼや包帯の上から重ねて使用する仕様となっており、2026年8月5日より日本臓器製薬を通じて全国の医療機関および調剤薬局へ供給されている。



なぜできるのか?
多孔質シリカと銅成分による「Deolica®」の化学吸着
主成分である多孔質シリカの無数の細孔(約2nm)とシラノール基、およびドープされた銅成分が、酸性・塩基性・硫黄系の悪臭成分を強力に化学吸着する。従来の活性炭等による物理吸着と比較して消臭スピードが速く、医療現場における突発的かつ複合的な臭気に対しても即効性を発揮する。
現場の声を反映した「ガーゼ上から使う」実用設計
医療現場へのヒアリングに基づき、患部に直接触れさせず、ガーゼや包帯で保護した上から覆う非滅菌シートとしての使い勝手を追求。厚手で柔軟な不織布により、患部の形状や大きさに合わせて必要な分だけカットして使用でき、看護・介護従事者やご家族の作業負担を大幅に軽減する。
今後の多角展開(創傷被覆材・エアゾール・生活空間)
本技術はシートにとどまらず、創傷被覆材への医療機器展開や、介護施設向け壁紙・リネン類、スプレー製品(デオリカ®あんしんベール等)への応用開発が進められている。在宅介護から病院・施設まで、包括的な療養環境のQOL(生活の質)向上を支えるプラットフォーム技術として位置付けられている。
医療機関や介護施設にヒアリングし、現場のニーズを把握した消臭シート
総合包装容器メーカーの東洋製罐グループホールディングスが、日本臓器製薬と共同開発した医療・介護分野向けの消臭シート。医療機関や介護施設へのヒアリングや実態調査を通じて現場のニーズを把握し、その声をもとに改良を重ねたことで、優れた消臭性能と高い実用性を兼ね備えている。独自の技術と製法により、さまざまな臭気を速やかに低減する不織布シートを実現するとともに、シートを引き出しやすい構造の化粧箱を採用することで利便性を高めた。
高機能消臭剤「デオリカ®」を採用し、優れた消臭性能と高い安全性を実現
高機能消臭剤「デオリカ®」を採用した本消臭シートは、消臭性試験において、病臭やがんの自壊創、褥瘡(じょくそう)に伴う臭気、排泄物臭など、医療・介護現場で発生する臭気成分の濃度減少を確認した。 なお、がんの自壊創とは、乳がんや頭頸部がんなどが進行することで腫瘍が皮膚を破って露出し、腫瘍組織が壊死(自壊)して生じる創傷のことで、痛みや出血、悪臭を伴うことがある。また褥瘡とは、寝たきりなど同じ体勢が長く続くことで自重により圧迫され続けた部位の血流が滞り、皮膚に赤みやただれ、傷などができてしまう症状のことで、「床ずれ」とも呼ばれている。 「デオリカ®」は人体への安全性が確認されており、化粧品用途にも採用されている技術である。今回開発された消臭シートについてもヒトパッチテスト(ヒト皮膚に対して48時間閉塞貼付するテスト)を実施し、被験者20名全員に皮膚反応は認められなかった。
相性のいい産業分野
この知財の情報・出典
この知財は様々な特許や要素技術が関連しています。 詳細な情報をお求めの場合は、お問い合わせください。 Top Image : © 東洋製罐グループホールディングス 株式会社





