News
2022.12.13
知財ニュース
東京都とユーグレナ社、次世代バイオ燃料「サステオ」導入促進の協定締結─政府専用機に初給油
株式会社ユーグレナは2022年10月31日、東京都との間でバイオ燃料導入促進事業に関する協定を締結した。東京都と共に、同社が製造・販売する次世代バイオ燃料「サステオ」をさまざまなモビリティ等に活用し、バイオ燃料の活用促進と普及を目指す。
「サステオ」は、持続可能性に優れたバイオマス原料から作られたバイオジェット燃料および次世代バイオディーゼル燃料。使用済みの食用油や、微細藻類ユーグレナから抽出されたユーグレナ油脂から作られる。分子構造が石油由来の燃料と同等のため、既存の内燃機関に負荷をかけることなく使用できる。この燃料は燃焼段階でCO2を排出するが、原料であるバイオマスが光合成の際にCO2を吸収するため、CO2の排出量は実質的に相殺され、カーボンニュートラルの実現に貢献できる。
東京都は、都民・事業者等への働きかけを通じて、電力のHTT(減らす・創る・蓄める)の推進とゼロエミッション東京の実現に向けた対策を推進中。その一環として、ユーグレナ社はこれまで東京都協力のもと、隅田川屋形船の燃料や、「TOKYO LIGHTS 2022」(2022年9月開催)の電源供給車の燃料の一部を「サステオ」にする代替えを行ってきた。今回、東京都とさらなるバイオ燃料の活用促進と普及を目的とした協定を締結し、今後はさまざまなモビリティ等で活用、意義を広くPRしていくとのこと。
なお、同燃料は9月に引き続き11月に開催された「TOKYO LIGHTS 2022」の電源供給車の燃料の一部にも使用された。また、11月~12月には引き続き、東京都の屋形船でのサステオ使用を予定している。
さらに同社は、食料と競合せず、必要量に合わせて供給できる原料として、ユーグレナ油脂培養の技術開発にも注力していくとしている。
Top Image : © 株式会社 ユーグレナ