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2025.07.30

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オーストラリアの研究チーム、AIで大腸菌などの抗生物質耐性菌を阻害できるタンパク質の開発に成功

monash

オーストラリアの研究チームは、人工知能(AI)を使用して、大腸菌などの抗生物質耐性菌を阻害できるタンパク質の開発に成功したと発表した。

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AIによって開発されたタンパク質は急増しており、最終的にはヘビによってかまれた傷から癌まで、あらゆる疾患の治療に利用されるようになるとされている。通常、特定の疾患に合わせてカスタムでタンパク質を開発するには数十年かかるが、AIによる設計では数秒で作成ができるのだという。

今回、AIで大腸菌などの抗生物質耐性菌を阻害できるタンパク質の生成に成功したのは、オーストラリアのメルボルン大学、モナッシュ大学などの研究チームによるもの。研究チームは、AIを活用することで、タンパク質を迅速に生成できるAIプラットフォームを開発した。

本研究で使用されたAIタンパク質設計プラットフォームは、2024年にノーベル化学賞を受賞したデビッド・ベイカー氏らが行った、幅広いタンパク質を生成できるアプローチをモデル化したオーストラリア初のプラットフォームだ。

このプラットフォームには、世界中の科学者が自由に利用できるAIタンパク質設計ツールが使用されている。デビッド・ベイカー氏の研究以来、新しいツールやソフトウェアが開発されており、今回開発されたAIタンパク質設計プラットフォームにも組み込まれているのだという。

研究チームはこの開発で、より迅速で低コストな医薬品開発と診断への道が開かれるとしている。

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Top Image : © Monash University

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