News
2025.10.06
知財ニュース
JR東日本、京浜東北線などで自動運転装置を導入―出発ボタンで自動走行、数十cmの精度で停車

JR東日本は、京浜東北線・根岸線の東神奈川駅〜大船駅を走行する横浜線で使用しているE233系電車に自動列車運転装置(ATO)を導入すると発表した。9月下旬から一部の営業列車では、ATOを使った走行訓練を開始する。
今回導入されるATOは、乗務員が出発ボタンを押下することによって、自動的に加速、減速、定位置停止制御を行うことができる。システムで加減速を調整するため、安定性の向上、省エネ、一定の乗り心地を実現する。
ATOによる運転は、地上設備から「出発可能」の信号が送られる。これを受けて乗務員が出発ボタンの操作を行うことで列車が動き出す。出発後、ATOが自動で勾配や曲線、制限速度を考慮して最適な加減速を行う。停車時は、駅の停止位置に向けて自動で減速し、前後数十cm以内の精度で停車する。停車後のドアは乗務員が開扉、閉扉をするとのこと。
この導入システムは、自動列車制御装置(ATC)と自動列車運転装置(ATO)の2つのシステムを組み合わせている。
自動列車制御装置(ATC)は、線路の信号情報から制限速度を認識し、速度制限を超えた場合、自動的にブレーキが動作する仕組みになっている。自動列車運転装置(ATO)は、出発ボタンの操作により、列車が起動し、自動で次の駅まで加速、惰行、減速を行い、次の駅の定位置に停止するシステムだ。
今回の導入は、2025年11月22日の初電から順次使用開始される予定だ。
Top Image : © 東日本旅客鉄道 株式会社