News
2025.10.29
知財ニュース
NVIDIA、世界最小クラスのAIスーパーコンピューター「DGX Spark」を発表―価格は約60万円

NVIDIAは世界最小のAIスーパーコンピューター「DGX Spark」を発表した。これは、従来データセンター向けに展開されていたスーパーコンピューティング技術を、より身近な環境で利用できるようにした製品だ。
DGX Sparkは、サイズが150x150x50.5mmとコンパクトなAIスーパーコンピューターだ。128GBの統一(CPU+GPU)メモリを搭載し、公式資料では「最大1ペタフロップス(PFLOPS)規模のAI演算性能」を実現する。
DGX Sparkは、NVIDIAの最新アーキテクチャ「Grace Blackwell」をベースに構築されており、最大2,000億のパラメータを持つAIモデルの推論を実行し、最大700億のパラメータ規模のモデルのローカル微調整(ファインチューニング)を実行できるとされている。
DGX Sparkの価格は約4000ドル(約60万円)で、2025年10月15日より予約受付を開始。販売地域や納期はモデル構成によって異なる。公式ストアによると、DGX Sparkは“世界最小のAIスーパーコンピューター”として位置付けられており、研究用途から生成AI開発、AIエージェント実験まで幅広いユースケースを想定している。
全世界出荷開始を記念して、NVIDIAの創業者/CEOであるジェンスン・フアン氏は、テキサス州のSpaceX スターベースを訪問し、同社CEOイーロン・マスク氏に「DGX Spark」を贈呈した。フアン氏がマスク氏へDGXシリーズを贈るのは、2016年の初代DGX-1以来となる。マーケティング的な演出でありながらも、AI開発と宇宙産業の接点を象徴する出来事として注目を集めている。
Top Image : © NVIDIA


