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2023.11.09
知財ニュース
TOPPAN、分析データで効率的なトレーニングを促す「Loop Training System for部活」開発─部活指導を効率化
TOPPAN株式会社は、日本体育大学と共同で部活指導を効率化する「Loop Training System for部活」の開発を発表。2023年10月30日より全国の中学校や部活支援事業者への試験提供を開始した。
「Loop Training System for部活」は、最適かつ科学的根拠に基づいた効率的なトレーニングメニューを分析・検証するシステム。複数人のアスリートの動きを計測・平均化した「お手本動作モデル」と自分の動作の違いを分析し、生徒自身の動作の改善点を抽出することで生徒の自発的で効率的なトレーニングを促し、現場での指導者不足と指導者の負荷軽減に貢献できる。
同社では、アスリートの動作計測/分析データである「マスターモーションライブラリ」を活用し、運動者の動作との違いから改善点を検証できる「スポーツ動作のお手本動作によるループ型動作トレーニングシステム」を開発。研究機関やスポーツ用品メーカーへの提供を推進してきたが、長時間労働の是正や業務の見直しといった教員現場の働き方改革を鑑み、「Loop Training System for部活」の開発に着手した。
「Loop Training System for部活」は、「バスケットボール」「陸上競技(中・長距離)」「野球」「硬式テニス」「ゴルフ」「バレエ」に対応し、PCや計測器不要でタブレット端末1台で利用可能。さらに、トレーニングの様子を撮影することで、Before/After比較ができる。
また、本システムの開発に合わせ、アスリート向けトレーニング施設「森永製菓inトレーニングラボ」では、成長期の中学生に合わせたトレーニングメニューを監修。部活動で重要な基礎体力向上を図るメニューのほか、ウェイトなどの器具を使わず自重を利用したトレーニングメニューにより、怪我のリスクの少ない最適なトレーニングができる。
今後は、「サッカー」や「卓球」など、14種目以上への対応を予定。さらに、中学校だけでなく小学生や高校生向けにトレーニングメニューを拡充させ、2025年までに100校への導入を目指す。また、同社では、「マスターモーションライブラリ」により、高齢者向けのフレイル予防、フィットネス市場、ヘルスケア市場などの多様な業界へ展開を進め、2025年度に20億円の売上を目指すと同時に、健康長寿社会の実現に貢献していくとしている。
Top Image : © TOPPAN 株式会社