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2024.03.25
知財ニュース
BMW、冬季オリンピックに向けボブスレー用3Dプリントシューズを開発
BMWは、ボブスレー用のスパイクシューズを開発中だと発表した。自動車工学の3Dプリント技術による、3Dプリントでカスタマイズされたスパイクシューズだ。今回の開発は2026年の冬季オリンピックに焦点を当てているとのこと。
ボブスレーのスタートで蹴り出す際に鍵となるのはアスリートの運動能力だが、陸上競技と同様に、最大限の加速を生み出すにはシューズも影響する。
従来のボブスレーシューズの靴底のつま先部分には、取り替えができないピンが取り付けられていた。このピンは交換したり移動したりすることができないため、一度ピンが摩耗すると、靴を買い替える必要があったのだという。
BMWは取り替えができるシューズを開発。これにより、アスリートは自分のニーズに合ったシューズを使用することが可能になるとのことだ。
同社は、各アスリートに合わせてカスタマイズされたスパイクプレートを設計し、効率的に製造する必要があるとし、BMWグループの専門知識を自動車エンジニアリングからボブスレーに直接移管した。スパイクプレートの形状はソフトウェアを使用して開発され、3Dスキャナーで記録された個々の靴の地形に自動的に位置合わせされる。
次に、対応する金属粉末を層ごとにレーザー溶接してスパイクプレートを印刷して製作される。3Dプリンティングの主な利点は、時間とコストの節約と高い柔軟性だ。これにより、さまざまなバリエーションを迅速に製造、テストし、効率的に最適化することができるのだという。
現在、自動車の研究開発と同様に、最適な結果が見つかるまで、さまざまな合金や形状がテストされ、改良されているとのこと。理想的な基本パラメータが決定されると、ソフトウェアはスパイクプレートの設計を、あらゆる種類の靴、サイズ、および靴底の取り付けポイントの数に自動的に適応させることができる。
アスリートそれぞれに合わせて、またはさまざまな天候や氷の状態に合わせて、特別なスパイクプレートを製造することも可能だ。
Top Image : © BMW