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2025.07.10

知財ニュース

DUAL MOVE、透過型裸眼3D「tXR」で2.34億円の調達を発表―車窓がスクリーンに

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株式会社DUAL MOVEは、TPR株式会社および、アルバクロス1号投資事業有限責任組合(運営者:アルバクロス株式会社)を引受先とするJ-KISS型新株予約権の発行により総額2.34億円の資金調達を実施すると発表した。

今回の資金調達により、透過型ディスプレイを応用した独自のXRシステム(tXRディスプレイ)のさらなる開発を進めるとともに、自動車等の車窓への実装と量産化に向けた開発パートナーの探索、ならびに、車窓以外の領域への応用展開を進めるとしている。

映像を表示するとともにディスプレイの奥の景色が見通せる透過型のディスプレイは、国内外の大手メーカーより販売され、デジタルサイネージとしての利用を中心に普及が進んでいる。また、特殊なグラスやゴーグルをかけることで映像を立体的に飛び出させて見せる3D映像の仕組みは、すでにアミューズメント施設や映画館などで一般的に使用されているが、昨今はグラスやゴーグルをかけずとも裸眼のまま3D映像を体験できる裸眼3Dディスプレイも登場し、徐々に認知度が広がっている。

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DUAL MOVEは、自動車等の車窓への映像表示を可能にし、車窓越しに見える実際の景色に重ね合わせるXRコンテンツ(車窓XR)を表示するための技術を開発するスタートアップ企業だ。

透過型ディスプレイと裸眼3Dディスプレイの技術を掛け合わせた仕組みを独自に考案し、昨年、世界初の透過型裸眼3Dディスプレイの開発に成功した。これをtransparent(透明な)、true(真の)、three-dimensional(3次元の)のそれぞれの頭文字である”t”を用いて、「tXRディスプレイ」と名付け、車窓への実装を介した事業化と、自動車産業以外の領域も含む社会実装に向けて取り組んでいる。

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同社の創業者/CEOである佐藤塁氏は2000年NHKロボットコンテストにて大賞を受賞し、大学では分子細胞生物学を専攻して学位を取得(理学博士)している。2018年にVR仲間と株式会社バーチャルウインドウを創業し、独自のXR新技術を強みに研究を進め、2023年に株式会社DUAL MOVEを創業した。

同社は、車窓XR技術の普及の先には、自動車の車室内空間において利用者の五感を高度に刺激する、インフォテインメント等の多様なデジタルコンテンツの提供が期待できるとしている。車窓XRを用いた臨場感の高いコンテンツが提供される車載コンテンツ市場を立上げ、開拓し、人々の移動体験をより豊かで価値あるものにするとのことだ。

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DUAL MOVEの車窓XR技術についてはこちら

Top Image : © 株式会社 DUAL MOVE

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