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2024.12.02
知財ニュース
スーパーコンピューターEl Capitan、計算性能で世界一に輝く―「Top500」ランキング1位
ローレンス・リバモア国立研究所(LLNL)は、世界で最も強力なスーパーコンピューターEl Capitan(エル・キャピタン)を正式に発表した。また、コンピューターのパフォーマンスをランクづけする「Top500」でEl Capitanは1位になっている。
El Capitanは、NNSA(国家核安全保障局)で役割を担うため、ヒューレット・パッカード・エンタープライズ(HPE)、AMDと共同で開発されたスーパーコンピューターだ。浮動小数点演算1.742エクサフロップス(1秒あたり1.742京回)の能力を備えており、合計ピークパフォーマンスは2.79エクサフロップスになる。
El Capitanの導入によって、前例のないモデリングとシミュレーションの実現が可能になり、核実験を行わずに国家の核抑止力の安全性、セキュリティ、信頼性を確保するために必要な膨大な計算能力を提供することができるとしている。
El Capitanのパフォーマンスは、以前のスパーコンピューター「Sierra(シエラ)」から20倍以上向上しているのだという。「Sierra(シエラ)」では数週間から数か月かかる複雑な高解像度の3DシミュレーションがEl Capitanでは数時間から数日で実行できるとのこと。
電力効率は、1Wあたり58.89ギガフロップスを実現し、11,000を超えるコンピューティングノードと5.4375PB(ペタバイト)の合計メモリを備えている。
El Capitanは機密扱いとされているが、サイズが約10分の1で非機密扱いの「姉妹」システムである「Tuolumne」は、 「Top500リスト」の10位にランクインしている。
Top Image : © ローレンス・リバモア 国立研究所