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2024.05.29
知財ニュース
ANAとJALら、顔認証搭乗手続き「Face Express」のモバイルアプリ実証実験を成田空港で実施
全日本空輸株式会社(ANA)、日本航空株式会社(JAL)、成田国際空港株式会社(NAA)、日本電気株式会社(NEC)は共同で、顔認証技術を活用した搭乗手続き「Face Express」の利用にあたり、現状空港内の端末でしか行えない個人情報の登録を、オンラインチェックインとともに旅客自身のスマートフォンでどこでも実施できるモバイルアプリの実証実験を成田空港で実施した。
実証実験は3月25日から28日までの期間で行われ、参加人数は約150人。同アプリは空港内での利便性と、顔認証の搭乗手続き「Face Express」の利用率向上に寄与し、より快適でスムーズな搭乗手続きが実現できることが確認されたほか、空港での手続きにおける所要時間を従来の約2/3まで大幅に短縮できることも確認されたという。
一方、同モバイルアプリについて旅客の目線に立った細やかなユーザーインターフェースの改善や、同モバイルアプリへの誘導方法の検討などの課題も見つかったとのこと。
「Face Express」は、NECの世界No.1(※)の認証精度を有する顔認証技術を活用し、2021年から成田空港で導入されている。空港での最初の手続きの際にパスポート・搭乗券・顔写真情報を登録すると、搭乗券やパスポートを提示することなくその後の搭乗手続きに進むことができるというもの。
(※米国国立標準技術研究所(NIST)による顔認証ベンチマークテストでこれまでにNo.1を複数回獲得)
同モバイルアプリはANAとJALのモバイルアプリと連携することで、オンラインチェックインから「Face Express」の個人情報登録までをワンストップで実現する。
また、これまで個人情報の登録は空港内での端末操作が必要だったが、任意のタイミングや場所で可能になることで、空港でのスムーズな手続きを実現し、チェックインなどの所要時間の短縮や空港スタッフの業務負担軽減にも貢献できる。
さらに、登録した個人情報はモバイルアプリで本人が管理し、何度でも繰り返し利用することができるため、次回以降の搭乗の際にも手続きが簡略化されるという。
ANAは、「今回の実証実験の結果を踏まえて本モバイルアプリの実用化に向けた改善や検討を進めるとともに、「Face Express」のさらなる利用拡大を図っていきたい」と今後の展望を述べている。
Top Image : © 全日本空輸 株式会社