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2023.05.09
知財ニュース
Meta、手書きの絵をアニメーションに変換するAIツール「Animated Drawings」をオープンソースで公開
米MetaのAI部門Meta AIは、現地時間2023年4月14日、手書きの絵をアニメーションに変換するAIツール「Animated Drawings」をオープンソースで公開した。
「Animated Drawings」は、MetaのAI部門のFundamental AI Research(FAIR)チームが開発したオープンソースプロジェクト。クリエイターや開発者が、描画からアニメーション体験や製品を簡単に作成可能にすることを目的としている。
「Animated Drawings」では、物体検出モデル、姿勢推定モデル、画像処理ベースのセグメンテーション手法などを使い、手書きで描画された絵から、絵のデジタル版を素早く作成。その後コンピュータグラフィックス技術で変形やアニメーション処理を行う。
これまで、コンピュータビジョンモデル(絵の中の物体を検出するよう訓練されたプログラム)の学習に必要なスケールのキャラクター図面は入手が困難な問題があった。また、バウンディングボックス、セグメンテーションマスク、関節の位置注釈など、物体の検出には注釈が必要になるが、該当するデータセットが存在しなかった。
そこで研究者らは、コンピュータビジョンモデルの訓練に必要な描画の収集のため、2021年に「Animated Drawings Demo」を一般公開した。その結果、クリエイターがアップロードしたイラストをもとにAIに学習させ、複数のモデル予測から表示・修正し、1分以内にアニメーションを生成可能になった。
本サービスは公開後数ヶ月で160万件以上の画像(使用許可済み)がアップロードされた。これを受けて、FAIRチームは「Animated Drawings Demo」で使用されているモデルとコードのオープンソース版をリリースしている。
Top Image : © Meta