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2022.03.15

知財ニュース

立ったまま足裏の肉球から犬の心電図検査―「ストレスなし」サービスが開始、AIが約1分で測定

ハカルス1

株式会社HACARUS(ハカルス)は、動物用医薬品メーカーのDSファーマアニマルヘルス株式会社と、犬の心電図検査について、犬を電極シートの上に立たせたまま足の裏の肉球を通して測定し、AIが約30秒でデータを解析するサービスを2022年2月18日より開始した。

本サービスは、犬を特殊な電極シートの上に立たせることで、心臓が全身に血液を送り出すときに発生する電気のデータを足裏の肉球から取得できるように開発したもの。測定したデータをもとに認定医の診断学習AIが約30秒間で解析・判定を行い、心電波形の異常を判定する。

従来、犬の心電図検査は、犬を横向きに寝かせるなどし、体にクリップで挟んだりして測るのが一般的で、身動きが取れないように押さえる場合もあったりと、犬にとって負担のかかる方法となっていた。本サービスによって、シートの上に立たせるだけで約1分で計測が完了するため、犬に従来のようなストレスを感じさせずに検査を行うことができるという。

ハカルス2

解析するAIには「スパースモデリング技術」という、少量のデータから特徴を抽出し学習と推論を行う技術が応用されており、計測したデータはおよそ30秒で解析・判定が行われ、心電波形の異常の程度に応じて、4つのグループに分類した結果がレポートに表示される。

また解析結果は、DSファーマアニマルヘルスが運営する獣医師向け、獣医療支援プラットフォームサービス「あにさぽⓇ」のインターネットサイトのページですぐに閲覧が可能。心電計の扱いについての特別な技術が必要なく、動物病院にとって導入しやすい仕様となっている。

HACARUSでは、新型コロナウイルス感染症の流行で犬の新規飼育者が増加する今日、より手軽に健康チェックができる環境を整えることで、犬の死因の第2位とされる心臓病の早期発見に貢献していくとしている。今後は、犬だけでなく他の動物も視野に入れ、広範囲にわたる健康関連サービスを支援するプラットフォームへと拡張していく方針だ。

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株式会社 HACARUSホームページ

Top Image : © 株式会社 HACARUS

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