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2025.10.14

知財ニュース

Microsoft、GPT-5をCopilotに統合―誰でも無料で利用可能に

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マイクロソフトは、OpenAIの最新モデル「GPT-5」をCopilotに統合し、個人でも無料で利用可能にすると発表した。一般ユーザー、開発者、エンタープライズ向け製品に統合する。

この統合により、マイクロソフトのプラットフォーム全体でAIの「推論能力」が格段に向上し、チャット機能やプログラミングを助けるツールなどが、より直感的に使えるようになるという。

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普段からMicrosoft 365 CopilotやMicrosoft Copilotを使っている企業ユーザーや一般ユーザーは、自動的にこの新しいAIの推論能力を利用できる。ユーザーが最適なモデルを選ぶ必要はなく、システムがリアルタイムで最も適したAIモデルを自動的に選択。これまでより複雑な質問にも対応できるようになり、日常の業務や個人的なタスクにおいても、より素早く創造的な回答を得られるようになる。

今回の統合は、開発者にとっても大きな変化をもたらす。マイクロソフトのプラットフォームを利用している開発者もOpenAI GPT-5にアクセスできるようになり、例えば、GitHub CopilotやVisual Studio Codeといった開発ツールでは、GPT-5を活用してコードの記述、テスト、展開の効率が向上。特に、複数の工程をまたぐような「エージェント型タスク」では、より長く複雑なコーディングタスクを最初から最後までこなす能力に優れているとマイクロソフトは説明している。

また、Azure AI Foundryでも最新のGPT-5モデルが利用可能となり、Azureが提供するエンタープライズグレードのセキュリティ、コンプライアンス、プライバシー保護のもとで安心して利用できる。ここでも、マイクロソフトのモデルルーターが開発者の最適なモデル選択をサポートするという。

マイクロソフトは、AIシステムをリリースする前に潜在的なリスクを予測し軽減するための専門チーム「AIレッドチーム」を組織しており、今回のGPT-5についても厳格なセキュリティ検証を実施した。その結果、GPT-5はマルウェア生成、詐欺の自動化、その他の悪質な行為といった様々な攻撃に対して、これまでのOpenAIモデルの中でも最も強力なAIの安全性を備えていることが確認されているという。

このように、GPT-5の統合は、Microsoft 365 Copilotでは複雑な質問への対応力や長い会話の一貫性、文脈理解を深め、Microsoft Copilotでは、無料の「Smartモード」の導入によりユーザーが探している最適な解決策をGPT-5が導き出してくれるようになる。さらに、GitHub Copilotでは、有料プラン全てにGPT-5が導入され、開発者はより高度なコード生成やテストが可能。Azure AI Foundryでは、開発者向けにGPT-5の全モデルが提供され、AIによる最適なモデル選択支援を受けながら、その能力を最大限に活用できるようになる。

今回のGPT-5の全方位的な統合は、マイクロソフトの製品を使うすべての人が、より賢く、より効率的に、そしてより安全にAIの恩恵を受けられるようになるものとして注目を集めている。

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Top Image : © Microsoft

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