イスラエルのスタートアップ企業Tevelは、自動で果物を収穫する自律飛行ロボット「FAR（Flying Autonomous Robots）」を開発した。

「FAR」は、最先端の人工知能（AI）とコンピュータービジョンアルゴリズムを搭載した小型ドローンで、果物を繊細に摘み取り、収穫プロセスを最適化することができる自律飛行ロボットだ。

果実に傷や害を与えることなく継続的に木に出入りできるように設計されている。機敏で優れた操作性を備え、24時間稼働することができるため、農家にコスト効率の高いソリューションを提供できるとのこと。

収穫した果物について継続的にデータを収集し、驚異的なリアルタイムの収穫データを収集することができる。また、耐久性があり軽量で、50g （2オンス）のリンゴから700g （25 オンス）のリンゴまで、幅広い果物の収穫が可能だという。

果実の成熟度や重さなど、収穫状況をリアルタイムで監視ができる。この収集されたデータは、梱包工場に配送される前に、農家に各ビンの特定の特性と内容物に関する独自の洞察を提供する。これにより、生産者は市場価値、品質、生産量に関する不確実性を排除できる。

また、農家は収穫された果物の量、重量、色の等級、熟度、直径、タイムスタンプ、各果物の地理的位置、その他の重要なデータなどの情報に簡単にアクセスが可能だ。

「FAR」を開発したTevelは果物狩りの飛行自律ロボットを通じて極度の農業労働力不足に取り組んでいる。同社は、2023年2月にカリフォルニア州で開催された世界最大の農業エキスポ「2023 World Ag Expo」に出展し、トップ10新製品に選出されている。

また、同社は生鮮果物市場における主要な世界的プレーヤーの1つ「Unifrutti」と提携を発表している。「Unifrutti」はチリ、フィリピン、南アフリカ、イタリア、スペインに14,000ヘクタール以上の土地を持つ企業だ。3月から5月にかけてTevelの自律型収穫システムが「Unifrutti Chile」のリンゴ園に導入され、数種類のリンゴを収穫し、比類のない効率で最高品質の果物を収穫したのだという。

「FAR（Flying Autonomous Robots）」について

Top Image : © Tevel